2022年1月17日月曜日

西武園ゆうえんち(1)昭和レトロを追求

 昨年5月に西武園ゆうえんちはリニューアルオープン。戦後まもない商店街を再現した昭和レトロのテーマパークとして話題になっている。

 東京西郊の出身者にとって西武園はなじみのあるレジャー施設。子供の頃はユネスコ村とともに保育園や学校の行事で訪れた。

 入場料は大人4,400円。東京ディズニーリゾート(TDR、曜日によって7,900~9,400円)、ユニバーサルスタジオ・ジャパン(USJ、7,400~8,900円)の半額程度となっている。

 最寄り駅は西武山口線の西武園ゆうえんち駅。西武多摩湖線の終点・多摩湖駅から1分の連絡で一駅。どこから行くにも乗り換えは多くなるが、思ったほど遠くはない。

 西武線沿線や東京西郊、埼玉からは電車賃もあまりかからない。自宅からJRも含めて片道440円。混雑する東京駅で京葉線まであの距離を歩く必要のあるTDRよりも、移動による疲れはない。西武線は運賃が安いにもかかわらず、車両は非常にきれいで掃除が行き届き、通勤時間帯以外はかなり空いているのも、あまり疲れを感じさせない重要なポイントとなっている。

平日は貸し切り状態

 正月と成人の日の連休も終わり、すっかり平常モードの月曜。朝起きると快晴で寒さもそこまで厳しくない。Googleレビューで調べると、西武園は週末や祝日にはかなり混み合っているが、平日は比較的空いているようで、リニューアルオープンして気になっていたので思い立って行くことにした。

 完全に自由な生活の素晴らしい点である。唯一問題があるとすれば、世の中に私ほどヒマな人間はあまりいないので、周囲の人々の共感を得られにくい。ただ、共感を得るため痛勤電車に乗り、上司のお伺いを立て、いちいち何をするにも承認サインをもらう日々に戻りたいとも感じない。勤め人の生活が懐かしい時もあるが、私にとって最も重要なのは自由のようだ。

 開園の午前10時過ぎに最寄駅に電車が到着すると、ホームに向かってお巡りさんや商店街の人々が手を振って出迎えてくれる。


 駅を出ると遊園地の正面入り口で、昭和24年のヒット曲「銀座カンカン娘」が流れている。


 検温を済ませて順路を行くと、ゲートには全く人が並んでいない。これほどガラガラだとは思いもしなかった。朝夕の通勤時間帯の激混みと昼間のまったりした閑散さのギャップが激しい西武線を象徴するかのようだ。


ゴジラのアトラクションは迫力満点

 Googleのレビューではかなり辛口の批評家も「ゴジラ・ザ・ライド」を絶賛している。このため、まずはこのアトラクションを行っている「夕日館」へ直行。


 なんと待ち時間は0分!


 上映中の劇場から音が聞こえ、ドアの外側で待つ。次回の上演は私が最初の客で、やがて女性2人組がやってきたが、この回は3人しか観客がいなかった。

 内容は評判通り、かなりリアルで迫力がある。ゴジラがドッシドッシと東京を歩いて建物を破壊、火の手があちこちで上がる中を小型飛行機で逃げていく。3D映像に突っ込んで細かい霧を浴び、椅子も映像に合わせていろんな揺れ方をする。ゴジラの攻撃で焦土と化した東京は、戦争中の空爆を思わせる。

 ストーリー性、映像と総合的な効果で私が今まで訪ねたテーマパークのアトラクションでは断トツであり、TDRやUSJを上回る。遊園地オタクなら、このアトラクションだけでも行く価値があると思う。

「昭和あるある」の細かいこだわり

 劇場内の細部にも昭和へのこだわりが出ている。ピンク電話のみならず、欧州のアンティーク風だが庶民的な椅子、そして何といってもタイル張りが昭和を感じさせる。風呂場、トイレ、キッチンなどの水回りも、昭和の建物はなんでもかんでもタイル張りだった。

 
 昭和25年(1950年)を再現した商店街には「青い山脈」が流れている。昭和一桁の両親が来れたら喜んだだろう。


 丙午の私にも懐かしい街並みや品々も並んでいる。リアルで体験した光景もあれば、家族のアルバムや雑誌、映画に登場したため、馴染みのあるアイテムもある。


 うちには、まだこんな感じのコップがあるな~~。


 クッピーラムネ、なつかしい~~😂 すごく小さい袋で10円だったな。


 こんな感じのタバコ屋は京都で最近見かけた。洗濯物の靴下も芸が細かい。


 この雰囲気の八百屋さんは六本木通りの近くにもまだあったな。


 私の記憶にある最初の掃除機はこんな感じ。


 韓国・釜山に行くと、今でもこんなお店がたくさんある。


 自動販売機の飲み物やゴジラのお土産を除き、園内では10西武圓=120円の通貨しか使えない。商店街の中にある郵便局で両替できる。


 ランチはこの喫茶店で。レビューを読むと週末はどの食事処も長蛇の列で1時間以上待つらしいが、この日はどこでもすぐに入れた。


 懐かしい漫画が並び、思わず「りぼん」を読もうとしたら、本棚の漫画や雑誌は固定されて取り出せない。


 ナポリタン(90西武圓=1,080円)を注文。オレンジ色の皮のついたソーセージが毒々しくて昭和っぽい。粉チーズやタバスコはなぜか用意されていない。


 赤を基調とした家具も昭和感がある。そう言えば築古のマンションやホテルの赤いカーペットも同様の感覚だ。


 レコードの時代を思えば、YouTubeなんてSFの世界。祖母が生きていたら、どう感じるだろう?


 これほど品物が表に出てはいないものの、赤坂通りにも昔ながらの金物屋はある。


 この雰囲気の食事処はまだ各地で健在。


 商店街の最後は銭湯。


(つづく。第二部では「ザ・遊園地」のアトラクションの数々を紹介。)