北方領土問題を考えれば日本人として喜べる状況ではないが、主要国の首脳の中でプーチン氏は抜きん出たカリスマ性を持つ。トランプ、バイデン、ジョンソン、マクロンとはあまりにも対照的だ。
KGB出身の愛国的な元スパイという、いかにもマッチョで保守的なキャラである一方、国内では病気の子供を勇気づける活動を行う。
盲目の少女がSNSで発信するジャーナリストになって有名人を取材することが夢だと言う発言を聞き、ロシア国営放送RTを通じて彼女のプーチンへのインタビューを実現させる。
彼女は体を鍛えているプーチンに触発され、モスクワの水泳大会に参加して優勝したという話でインタビューは始まる。大統領になった経緯、仕事への思い、好きな音楽などに関する質問に、プーチンは真摯に答えていく。
取材を終えた場面では、女の子がプーチンに触っていいかと尋ね、頭や鼻、頬を手でたどり「あなたはハンサムだ」と言う。プーチンは彼女の手の甲にキスして尊敬の念を表す。取材の冒頭と終わりの部分をまとめた動画の再生回数は1400万を超える。
2年後、彼女はモスクワ国立大学ジャーナリズム大学に入学し、オンライン会議でプーチン氏と再会する。
ロシアのイメージ戦略の一環だとは思うが、プーチン氏の表情や態度、回答内容には国民への愛情がにじみ出ている。