シリーズ1作目でジェームズ・ボンドに核施設を破壊された秘密組織スペクターが復讐に出る。
ロシア諜報機関の女性幹部で、秘密裏にスペクターにも所属するクレップ大佐を使って画策。彼女の指示でロシア情報員の女性が自国の暗号解読機「レクター」を持ち出し、MI6のイスタンブール支局にイギリス亡命を要請。エスコート役としてボンドを希望する。この旅程でボンドを殺害して英露関係を悪化させ、どさくさに紛れてレクターもかっさらう、という計画である。
ボンド役のショーン・コネリーは美形を保ちつつも二枚目のイメージを脱皮、百戦錬磨のスパイっぽさが前面に出ている。コネリーはもともと俳優ではなく、ボディビルのコンテストに参加したところボンド役にスカウトされた。本人の意志というよりも偶然に映画俳優になったとは思えないほど、1作目から1年で飛躍的に演技力もアップしている。
ボンドガールのロシア情報員を演じるダニエラ・ビランキは、元ミス・ユニーバースのイタリア代表。そのルックスから彼女もこの映画にスカウトされた。だが英語をほとんど話せず、映画ではイギリス人のナレーターがロシア語訛りの英語の吹き替えをした。
MI6のイスタンブール支局は旧市街の市場・グランドバザールの中にある。その部屋から地下道をのばし、ロシア総領事館の地下に入り込んで内部をのぞく隠しカメラがある。支局長は現地のトルコ人で自分の家族も仕事に協力させている。
どこまで本当かわからないが、原作者のイアン・フレミングは英国諜報員だったことから、いくつかの詳細は事実なのかもしれない。
映画はイスタンブールの街並みやアヤソフィアといった観光名所、ボンドとロシア情報員がイギリスへと向かうオリエント急行、スペクターとの格闘後にヴェニスでのんびりするシーンなどが出てくる。
トルコやイタリアへの休暇を思い出し、しばし旅行気分も味わえる。話の筋がわかりにくい時にはいったんビデオを止めて、ググりながら理解できるのもホームシアターの利点である。
