2021年10月31日日曜日

昭和に取り残された街をどう活性化するか?

 1泊2日の旅行経験によって秋田県や東北とは何かを語るのはおこがましいとは思うが、第一印象によって本質を垣間見ることもある。

 大館市内を歩いて気づいたのは、昭和で時が止まったような感覚である。当時は栄えていたであろう商店街に老朽化してシャッターの下りた建物やた空き家が目立つなか、細々と経営を続けている店もある。最新式の断熱効果の高い建物とはほど遠く、降雪地帯では厳しい生活だろう。


 昭和レトロを意識的に残し、観光名所にしている映画館もある。


 こうした昭和の名残とは対照的なのが、新しく立派な行政の建物だ。


 そして何よりも、周辺の大自然ははっとするほど美しい。


 大館市に隣接する鹿角市は鉱山や交通の要衝という歴史もあり、大館市よりは栄えているように見える。だが商店街=昭和の名残という全体像は変わらず、それを象徴するかのようにアーケードにはチェッカーズのBGMがかかっている。



 その一方で新しい店や家も点在している。現地のホテルはきれいに整備され、リノベしたばかりの部屋はウエブサイトの印象よりはるかによく、キャピトル東急と同等クラスに見えた。これで朝食つき1万2500円はかなりコスパが高い。 


 鹿角市でも行政の施設は新しく立派である。徴税権があるため時代の荒波を受けにくく、最も潤っているのは行政関係者のようだ。地方の秀才が公務員を目指すのもうなずける。


 現地を歩いて観察しながら、どうすれば地方を活性化できるのだろうと考えた。荒廃した街並みは東北に限った現象ではなく、東京の一部を含む日本全国にみられる。

 コミュニケーションのオンライン化が進むなか、地方には豊かな自然と広い土地がある。IT技術の活用を通じて価値ある資源を有効利用する方法が見つかれば、日本はもっと豊かで住みやすい国になるだろう。

2021年10月30日土曜日

東北・新発見 十和田湖の紅葉ドライブは圧巻

 中田英寿氏はサッカー選手を引退後、新たな生き方を模索するため全都道府県を訪れた。

 私はもともと国内旅行は好きではなく、日本の地方はどこに行っても目立った違いはないと感じていた。だがコロナ禍で海外旅行は現実的ではなくなり、国内でもまだ行ったことのない県は多い。

 秋田犬に会いに行くついでに十和田湖の紅葉を楽しみ、帰りに盛岡で冷麺を食べることにした。

 大館能代空港の秋田犬お出迎えを体験後に十和田湖へ行くとなると、交通手段はレンタカーしかない。6~7年運転しておらず慣れない土地には不安があったが、事前にレンタカー会社に道路事情を確かめて国道で行くルートに決定。

 ただ当日の天候、地震、疲労度など不確定要素はあるので、大館市に到着後に翌日の予約をした。だが前日までは全車種空いていたのが、すでに小型車は一杯だったのでプリウス・カローラクラスを押さえる。

 かなり以前にプリウスの試乗をしたことはあるが、長距離ドライブは初めて。各箇所が過去に運転した車とは違い、やや戸惑いはしたがすぐに慣れた。

 前日に飛行機から眼下に見た山々は美しく色づき、関東地方とは違う形をしていた。国道103号をひたすら走り、山道に入っていくとその光景が間近に迫り、自然の織り成す錦のような輝く美しさに圧倒される。

 脇見運転や写真撮影はできず、残念で仕方ない。途中で驚くような絶景スポットもあったが、まずは目的地・休屋(やすみや、遊覧船の発着所)に向かう。

 遊覧船はネット割引の印刷を見せると100円引きで1330円。

 日本語の案内がアナウンスで流れ、最高の見頃の紅葉スポットをめぐる。ほぼ完全に色づいているが、まだあまり落葉はしていない。


 帰り道では清流と滝のスポットがあり、車をとめて散策。マイナスイオンを大量に調達する。


 かなり急カーブの多い道だが制限速度50キロの箇所もあり「本当か?」と感じる。あおり運転を受けることはなく、安全運転を励行。

 全走行距離81キロ、返却前に満タンで3.6リッター給油、リッター当たり22.5キロ。ふつうの小型車よりだいぶ燃費はいい。

 レンタカーを返却後、高速バスで盛岡へ向かう。東北自動車道は中央道と違い高いフェンスはなく、車窓から岩手山など大自然を楽しめる。

 盛岡駅前はモダンアートの建物やオブジェ、駅ビルがあり、秋田県北部より都会の雰囲気。内陸の都市だが三陸方面の水産物、東北各地の名産品などを売っている。


 盛岡冷麺の店はいくつかあるが、とりあえず駅ビル内の店に入る。


 早めの夕食後、事前にえきねっとで予約した新幹線に乗る。通常料金の5%引きで紙の切符は発券されず、Suicaに登録した電子チケットで自動改札を無事に通過。万が一誤作動の事態に備えて早めに入ったが、ホームには自動ドアつきの屋内型ベンチがあり、そこで列車を待つ。


 予約した車両の隣は中高年の団体客がいたが、巻き込まれず静かな席で居眠りもできた。

 盛岡駅を出るとまもなく街の灯りは途絶え、仙台が近づくと見慣れた市街風景が広がる。仙台駅を過ぎてもこの光景は長く続き、当然ながら仙台のほうが大規模な都市だとわかる。

 さらに大宮となると東北・上越・北陸・長野の各新幹線のターミナル駅という交通の要衝で、駅ナカの充実度は品川をも凌駕する。大宮から武蔵野線・中央線直通で立川まで1本、約40分で到着。

 スケールは違うものの、海外から成田空港に着いた感覚と似ている。大自然から都会=日常に戻ってきたんだなと思う。

2021年10月29日金曜日

秋田県大館市 「お犬様、秋田犬様」の世界 

 コロナ感染者数は最低水準に減少したが、世界の例を見ると第6波が訪れてもおかしくない。

 旅行に行きたいなら、全国的に緊急事態宣言のないうちにサクッと行くべきだろう。大館能代空港には8のつく日(8、18、28日)に秋田犬のお出迎えがある。十和田湖の紅葉も楽しめるか現地のホテルに聞いてみると、モミジやイチョウは今が見頃で、11月中旬では紅葉は終わりだという。

 天気予報ではお天気もよかったので10月28日のフライトを直前に予約、ついに秋田犬に会いに行ってきた。

大館能代空港のお出迎え

 羽田から50分。到着ロビーから出口に歩いて行くと、ガラス越しに秋田犬が見える。

 自動ドアが開き、堂々としたオーラに圧倒される。写真や動画では伝わらない、その場にしかない独特のプライドを漂わせている。頭をなでるとうれしそうに鼻を手に押し当ててくる。かわいい。。。!!

 もう一匹の秋田犬はきれいな茶色の目をしている。頭をなでるととびついてきて、太ももをがっしりと抱きかかえらる。筋肉質のガタイによるパワーに圧倒され、飼い主さんが思わず手綱を引く。この熱烈歓迎に来てよかったと感動!!!😍😍😍

 地元PRの役割にふさわしく2匹とも美形でスタイリッシュ。直観的に何かを理解し、頭のよさを感じさせる。堂々、風格、立派、高級感といったキーワードが浮かぶ。

 車で言えば秋田犬はBMW7シリーズ、柴犬はカローラ。ペットショップで売っているチワワはMINIといったイメージだ。

 この立派な体格と自信に満ちあふれた秋田犬に育てるには、毎日20~30分程度の散歩では無理だろう。広大な敷地で思い切り走り回れる環境、きれいな空気と水、そして飼い主の姿勢も問われる。プライドが高そうで、介護犬としての用途は考えられない。

 東日本大震災のロシア政府による援助への御礼として、プーチン大統領に秋田犬が贈られた理由も納得できる。

 外見の美しさに強いこだわりを持つ美容外科医の高須幹弥氏が、秋田犬を選んで飼っている気持ちもわかる。

秋田犬の里

 空港からリムジンバスで1時間、JR大館駅前に「秋田犬の里」がある。2019年にオープンした施設で大館市観光課が運営し、入場無料。外観はハチ公が通った当時の渋谷駅をモチーフにしている。

 手前のハチ公像はJR大館駅の方向を向き、駅から出てくる飼い主を待っているイメージ。


 館内には秋田犬について学べるパネル展示があり、ガラス越しに秋田犬が遊んでいる様子を見られる。

 午後1時頃をはさんで午前の部・午後の部で別の犬が出てくるので、昼頃に行くと両方見られる。秋田犬には茶系(赤)、銀、白、そして虎といくつか色の種類があり、この日は2匹とも虎! タイガースファンの私に配慮してくれたのだろうか(😻)。

 午後に登場した「まるちゃん」はまさに虎そのもの!! 生後10カ月でこの体格。1歳半~2歳で成犬となり、それ以上は成長しない。最終的なサイズは個体差があり、大きな犬では50キロにも達する。

 かなり強い力で引っ張られ、一緒に遊ぶにも体力がないと務まらない(笑)。

 午前の部の「銀くん」もカッコよく、スタイル抜群。

 スタッフの方に秋田犬について質問するととても詳しく教えてもらえ、いくつかの種類から無料でバッジもプレゼントしてくれる。


 1回1000円、空くじなしの「秋田犬くじ」で特等を引くと大きなぬいぐるみをもらえる。2000円以上買うと送料無料。最低の4等でも手触りのよい小型のぬいぐるみで、目の表情が空港で会った秋田犬を彷彿とさせる。


 この値段では元は取れないと思われ、行政の財政支援があるのだろう。トルコでカーペットを買うと日本への送料をトルコ政府が負担する、みたいな感じ。

 駐車場にはかつて渋谷駅前にあった東急の車両「青ガエル」が展示されている。


秋田犬会館

 秋田犬の里から徒歩30分、運動がてら「秋田犬会館」へ向かう。血統書の発行や秋田犬の品評会など各種イベントを実施する団体・秋田犬保存会の本部で、先ほどの空港お出迎えにも協力している。

 大通り沿いに車の流れはあるが、歩行者は私以外には一人もいない。秋田犬の里の立派な施設とは対照的に、老朽化してシャッターの下りた店舗が目立つ。

 到着すると、ここにもハチ公像がある。大館で生まれたハチ公が東京で故郷を思う、という趣旨になっている。


 1階の事務所には職員の飼い犬が1匹いるが、疲れた表情で寝ていた。


 月水金は3匹出勤、たまに子犬が来ることもあるとツイッターで発信している。

 だが受付の女性に「ツイッター見てます」と言っても無反応。「今日は1匹ですか? 小犬はいないんですか?」と聞いても、「はい」と答えるのみ。「3階にある博物室に行くなら、200円です」と向こうの用件しか言わない。

 誰かを思い出す。。そう、菅義偉前首相!!😅 秋田犬の里のスタッフとは対照的に言葉少なく、ぶっきらぼうな印象。「行政のPRに仕方なく協力しているが、客対応なんて本当はしたくないんだよ」と言われている感じ。

 博物室には歴代の賞を取った秋田犬の写真がずらりと並び、風格のある美形の犬揃いで見応えはある。

 秋田県ではレンタカー会社でも、客商売とは思えない怒ったような対応。レストランでは運ばれてきた食事に「あら、素敵じゃないですか」と言っても、ウエイトレスが無言でびっくりした。

 バスはSuicaが使えず現金のみだが、運転手さんは感じがよくて親切。ガソリンスタンドのお兄さんは快活ではあったが、給油を終えて道路に出る際の案内とおじぎはなかった。

 一概には言えないが、菅氏のコミュ障めいた態度は秋田県人のひとつのタイプなのかもしれない、と妙に納得した。

秋田犬「一本足打法」の観光戦略

 人間よりエライ「お犬様、秋田犬様」は至るところで見られる。





 爪の垢どころか、フンまでありがたいとは。。🙀🙀🙀