連日の暑さで「熱中症警戒アラート」が発出されている。素朴な疑問として、警戒=alertなのでダブりではないのか。
ググってみると、気象庁と環境省が協力して今年から全国導入した通知・指示系統のようだ。昨年までは気象庁が高温注意情報、環境省が暑さ指数でバラバラに注意喚起をしていたが、より効果的な発信のために縦割りを解消して「熱中症警戒アラート」にまとめた、ということらしい。
熱中症警戒アラートを発出する基準は「暑さ指数」で、気温だけでなく湿度、日射・輻射熱も取り入れた指標となっている。目安として気温35度以上は暑さ指数31以上に対応し、暑さ指数が33以上になると熱中症警戒アラートが発出される。
前置きが長くなったが、英語などの外国語を日本語に含める度合いには個人差がある。
小池都知事はかなり多く含める傾向があり、お笑い芸人が特徴をとらえて動画にしているほどだ。
私が"lockdown"という単語を初めて知ったのは、昨年イタリア在住のアメリカ人同僚からメールが来た時だった。ほとんどの日本人は、いきなり小池氏にロックダウンと言われて何それという感じだったと思う。また「ステイホーム」と言うところを「ホームステイ」と言い間違えるなど、カタカナを使いすぎて自身も混乱している。
その一方で、自民党の二階幹事長ら領袖にはこうした傾向はみられない。同党の支持基盤である保守層には、自然な日本語が好まれるのだろう。そうした中で、小池氏は海外経験を自らの差別化に利用したい、という思いがあるのかもしれない。
言葉の使い方には、話者の思いが見え隠れする。このほか最近気になる表現を挙げてみよう。
・「結論から言うと」
この表現はYouTuberによくみられる。
一般的な日本語の話し方の特徴として、最近の状況など聴衆が「あるある」と思う話題で注意をひきつけ、起承転結で最後に結論がくる。日本人はなるだけ争いを避けたいと思う人が多く、緩衝材としてまずは理由を述べるのかもしれない。だがこの話し方だと何が言いたいのかがが最後までわからず、イライラすることもある。
「結論から言うと」と前置きすることで、話し手はわかりやすくする努力をしているだけで、聞き手を怒らせるつもりはない、と意思表示をしているのかもしれない。あるいは相手の貴重な時間を無駄にしないよう気を使っており、長話で相手を退屈させる説教オヤジとは違うんだ、という決意表明とも受け取れる。
・ほぼほぼ
三省堂が2016年の新語大賞に選んだ表現である。完璧というわけではないが、細かい点を除けば全体として妥当だと判断される、といった意味合い。「工事は、ほぼほぼ予定通りに進んでいる」など。
別に「ほぼ」でいいじゃないか、なんだか気持ち悪いな、と私は個人的に感じる。主観的な感じが強調され、不安と自信のなさ、責任逃れ、それと同時に妙に自分に酔っているような雰囲気が漂う。
伝統的な組織のトップが使うような感じはしない。例えば、天皇陛下、トヨタの社長、経団連会長が「日本経済はほぼほぼ回復しつつある」なんて言いそうもない。
このため「ほぼほぼ」という言い方には、どことなく二流で胡散臭く、本物感がないB級人物という感じがつきまとう。まったくの想像ではあるが、小室圭さんのようなタイプが同僚との会話で使いそう、というか。
