コロナが世界中を席巻し、現在最もホットな話題はワクチンである。
フランスでは、ワクチン接種や48時間以内のPCR陰性を示す「衛生パス」を提示しなければ、8月からレストランや商業施設への入店、飛行機搭乗などができなくなる。医療従事者にはワクチン接種が義務化され、9月15日以降は非接種者に罰則も科せられる。この政策には反対者も多く、大規模なデモが起きている。
米国ではワクチン派VSワクチン懐疑派=リベラルVS保守という政治対立にもなっている。
日本ではワクチン接種は希望者への「努力義務」だが、義務とは異なる。「接種は強制ではなく、最終的には、あくまでも、ご本人が納得した上で接種をご判断いただくことになります」(厚生労働省HP)としている。つまり自己責任ということだ。
その一方で、政府は海外渡航用の接種証明としてワクチンパスポートの申請受付を開始した。申請後10日程度で交付されるという。
ここでワクチンに関する事実関係を整理してみよう。
コロナワクチンはまだ臨床試験中だが、世界的な大流行という異常事態のため、前倒しで一般に接種されている。日本製薬工業協会によれば、新薬の開発には9~17年かかる。「研究対象となったほとんどの候補物質は、途中の段階で開発が断念されるほど、くすりの開発を成功させるのはたいへん難しいことなのです」(同協会HP)
長い年月をかけて世に出た新薬でも、治験は対象者や期間が限定的であり、一般に投与して初めて出てくる副作用もある。このため「市販後の新薬が最も危ない」とYouTuberの石黒成治医師は警鐘を鳴らす。
例えば、サリドマイドは妊婦への投与による奇形児出産いう副作用がわかってから回収までに5年の歳月を要した。当初の三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)も死亡事例の原因を解明し、改良するまでに7~8年も経過した。
こうした反省を踏まえて、厚生労働省は薬害再発防止のため医薬品行政等の見直しを行い、2010年に最終提言をまとめた。この報告書では薬害が発生した理由として、リスク情報を不当に軽視して適切な対応・対策を取らなかった、また情報の評価を誤り、行政が規制する意思決定を行わなかったことに、本質的な問題があるとしている。
ファイザー製ワクチンの接種後、日本でこれまで報告された死亡例は751件で、うちワクチンと死亡との因果関係が認められないものは3例にとどまる。
さらには二回接種後でもコロナを発症して40度の高熱が出たという報告がある。大阪大学の最近の研究では、感染増強抗体を持つ人ではワクチン接種によって重症化する可能性を示唆している。
その一方で治療薬の解明も進んでいる。コロナ救命医療に従事する医師の団体によれば、イベルメクチンという抗寄生虫病薬の投与によってコロナの感染・死亡例が激減したと、週刊新潮は報じている。興和はイベルメクチンを開発した北里大学と協力し、コロナ患者にこの薬を投与する治験を開始すると発表した。
こうした状況を総合して考えると、現時点でワクチン接種を事実上義務化することはあまりにも拙速で危険だと言わざるを得ない。
そこで突如として思い出したのが、職場のサイバーセキュリティー研修だ。ウイルスをまき散らし、サイバー攻撃を仕掛ける怪しいメールの特徴の一つが、"a sense of urgency"である。「あなたのパスワードが盗まれたので、直ちに下記リンクをクリックしてパスワードを変更してください」といった内容だ。ここで安易にクリックしたことで、システムがダウンした例があるという。
オレオレ詐欺もこれと似ている。典型的な手口は「会社のお金が入ったカバンを落としてしまった! 今日中にお金がいるんだけど、何とかならない?」といった内容だ(警察庁HP)。お金が至急必要であることを持ちかけてくるのが特徴である。
「〇〇までにワクチン接種を完了する」「XXまでに打たないと買い物にも行けない」といった政策には"a sense of urgency"があり、迷惑メールやオレオレ詐欺と同じような胡散臭さを感じる。
