2021年7月20日火曜日

呪われた東京オリンピック

 コロナ感染が広がり、政府は4回目の緊急事態宣言を発出して都民に外出自粛を要請する一方、五輪を強行して関係者にも感染者が続出している。先週の世論調査では、日本人の78%が五輪に反対している。

 こうした中で五輪開会式の担当者の人間性を疑う事例が相次いで発覚し、火に油を注ぐように五輪への怒りが炎上している。

 開会式の作曲を担当した小山田圭吾氏が、小中学校時代に行った暴力について1990年代の雑誌記事に語った内容が問題となり、開会式の4日前という直前に辞任した。別の記事で同氏は末期がん患者を嘲笑している。

 今年3月には開会式の演出を統括する佐々木宏氏が、出演者の容姿をからかう企画を出していたとして退任に追い込まれた。

 こうした騒動について、五輪組織委員会の武藤敏郎事務総長は人選についてノーチェックだったと認めた。

 昨年12月の五輪組織委員会による発表では、五輪総費用は1兆6440億円。うち東京都の負担が7020億円、国の負担が2210億円となっている。

 これほどの公費を投入し、国家の威信にかかわるプロジェクトでありながら、担当者の素行がノーチェックだったとは驚きだ。

 どうしてこのようなことになったのか。

 一つの理由として、メディアがスポンサーとなっているため批判的な報道を控えてきたと考えられる。大手新聞社のみならず、グーグルやヤフー、角川も名を連ねる。

 このような事態を見るに、多額の税金を投じるプロジェクトの運営に関してはとりわけ、妥当性を客観的に評価するシステムが必要だと思う。