2018年2月4日日曜日

行き着くところは個人

 キッチンのリフォームをできれば春、遅くとも今年前半までに完了するため、システムキッチン専門メーカーC社の新宿ショールームを週末に訪れた。

 事前準備のため全カタログを電話請求してあったのだが、電話口に出た女性の感じがあまりにも悪かったのでやや心配ではあった。「ネットに出てるんだから、それを見なさいよ! カタログの製作代や送料だってタダじゃないんだからさ。上司にそう言われてんのよ、ワタシは!!」といった内容の言いっぷりだった。

 だがリフォーム業者と話すにしても、いちいちフラッシュで妙に工夫されたネットの画面をたどりながらピンポイントで換気扇、作業台、シンクの材質などを話すのは時間と手間が途方もなくかかる。数十ページ以上ある資料であれば冊子になったものに付箋とアンダーラインを施して話したほうがはるかに効率的だ。

 ここまで説明しないとカタログすら送ってもらえなかった。C社の評判をググってみたところ、少子化と共働きが加速してキッチンに凝る主婦が減り、会社の業績や雰囲気が悪くなっているらしい。

 とは言いながら、どうしても欲しいシンクの機能はC社しかない。実際の営業はどんな対応なのかと恐る恐る行ってみたところ、これまでのリフォーム関連で会った営業担当の中で最高だった。

 客へのお茶の勧め方、出し方、客の要望や優先事項を理解したうえでの商品の選択や説明、全体的な感じのよさと安定感など全てに亘って満足できた。最後にアンケートを依頼され、全項目で最高点をつけてコメント欄で御礼と賛辞を送ったのは言うまでもない。

 「女性が輝く社会」とはこういう女性を応援するべきもので、間違っても件の電話口に出たような人物は該当しない。

 ドイツ在住の知人から聞いた話だが、ドイツではおよそ全ての職業がマイスターという商工会議所が試験・認定を行うライセンス制になっており、大工はキッチン専門の大工というカテゴリーまであるという。キッチン専門の大工はほかの作業はせず、キッチンの設置を1ミリも間違うことなく行うのだとか。

 我が家のSハウスは同じ6畳でも普通の6畳よりやや大きく、バスタブにしても標準より少し大きいためリフォームとなると標準サイズが合わずに苦労する。それこそがSハウスの狙いで、「ピッタリにしたいなら関連会社のSハウスリフォームに発注してくださいね」というわけだ。

 だがSハウスリフォームの最初の営業マンは本当にやる気がなく、面談から2週間以上経っても見積を送ってこない。2~3回催促して半年以上もそのままだった。カスタマーサポートに苦情の電話を入れたら、慌てた支店長が謝罪の電話をしてきたので、「さすが業界トップのSハウスさん、こんな社員を雇う余裕もあるんですね」と嫌味を言ってやった。

 そしたら今度はセンター長が担当者としてやってきた。彼は以前の営業マンよりかなり若かったが、若くして出世しただけあって対応にぬかりはなく、とても感じもよかった。

 ドイツは効率性の王者というか、ベルリンフィルを見ても全体の統一感に優れている印象があるので、キッチン専門の大工の腕がどこまで規格化しているのか興味があるところだ。

 最近の日本では人材管理に陰りが出てきたと思うのは私だけだろうか。行き着くところは個人、もはや〇〇社だから、大手だから安心という時代ではなくなってきた感じがする。