2021年9月29日水曜日

興味深い歌舞伎の歴史

 坂東玉三郎丈と言えば、歌舞伎界の女形スターとして私の記憶は始まっている。

 世襲制の歌舞伎界で、梨園の家以外の出身でありながら人間国宝にまで上り詰める。中川右介著「坂東玉三郎 歌舞伎立女形への道」は膨大な資料をもとにその軌跡を追い、歌舞伎界の内幕をあぶり出す。

 本書と関連情報から、歌舞伎に関して興味深い知識を得られたのでまとめてみよう。

・歌舞伎の由来は1603年、女性芸人である出雲阿国(いずものおくに)が男装して歌い踊るかぶき踊りを京都で披露したことに始まる。

・これが人気を博したため、遊女が演じる歌舞伎を遊郭が運営するようになる。遊郭への客寄せ目的でもあり、やがて人気遊女の奪い合いになる。江戸幕府は風紀が乱れるとして、女性の歌舞伎上演を禁止した。

・このため女役は美少年たちが演じるようになる。だが男色を好む観衆の間で役者をめぐる争いが起き、幕府は歌舞伎役者を成人男性に限定。

・さらに幕府は四座(山村座、中村座、森田座、市村座)のみに歌舞伎公演を許可した。しかしながら、大奥が山村座の観劇後に人気役者との宴会で門限を破ったことで、幕府は山村座を追放して関係者を処分。幕府は全ての芝居小屋を閉鎖しようとしたが、二代目市川團十郎の尽力で残りの三座は存続する。

・ただし町人と歌舞伎役者の交際は禁止され、やがて全ての芝居小屋が当時は不便だった浅草への引越を命じられる。結果としては、かつてバラバラの場所にあった劇場が一カ所に集中することで、かえって賑わいを見せるようになった。八代目市川團十郎は男前だったこともあり、女性に大人気で観客動員に大きく貢献した。

・このような歴史から、市川團十郎が歌舞伎界で最も権威がある。歌舞伎十八番は市川家のお家芸で、そのうち最も有名なのは勧進帳。

・勧進帳は能をもとにした古典で、コロナ禍で公演中止だった昨年も、十五代目片岡仁左衛門は発声練習のため弁慶、富樫、義経の三役を全て一人で演じる稽古をしていた。

・男子のみ歌舞伎役者を継承できる規則のもと、戦後の関西歌舞伎の家々では男の子に恵まれなかったため衰退。唯一残された片岡家は東京に移ったが、当時の歌舞伎界では隅に追いやられた。

・明治時代から歌舞伎はほぼ松竹の独占経営となり、松竹の運営する劇場のうち歌舞伎座が中心的な存在。1966年11月に国立劇場が発足したが、民業圧迫を避けて差別化を図るため、松竹では行わない古典の通し上演、復活上演、新作発表を行う。

・国立劇場幹部は文化庁の天下りで歌舞伎興行のプロではない。だが国立劇場が発足した当時の歌舞伎界は六代目中村歌右衛門や長老に牛耳られ、実力がありながら歌舞伎座の舞台を踏む機会に恵まれなかった役者にはチャンスだった。

・玉三郎は大塚の料亭に生まれ、小児麻痺のリハビリで始めた日本舞踊に打ち込むようになる。江戸時代の森田座に由来する守田家の弟子になり、14歳で守田勘彌の養子として迎えられ、勘彌がかつて名乗った坂東玉三郎を襲名する。

・勘彌は国立劇場の関係者に働きかけて玉三郎を売り出し、相手役として片岡孝夫(現在の十五代目片岡仁左衛門)のペアを実現させる。この人間国宝コンビは現在に至るまでチケット即完売の人気を誇る。

・三島由紀夫と篠山紀信は玉三郎の美しさに衝撃を受ける。三島による激賞と篠山の撮影する玉三郎写真集によって、玉三郎は一躍有名になる。1970年代以降は松竹も玉三郎を売り出すが、長老の支配する歌舞伎界で活躍の場は限られた。

・当時の六代目市川染五郎(当代松本白鴎)も似た状況で、このため二人とも歌舞伎以外の舞台に活路を見出した。玉三郎は新劇、翻訳物、バレエ、映画、演出などを手がける。

・玉三郎は養父勘彌から非常に厳しい稽古を受けた。この年代の方が「非常に厳しい」と言うと、かなりのパワハラを想像してしまう。彼は最近のインタビューで「もう生まれ変わりたくない」と語っている。

2021年9月27日月曜日

首都圏から日帰り 河口湖観光のコツ

 秋田犬+十和田湖を含む東北旅行の検討を重ねた結果、やはり慣れない土地でひさしぶりに車を運転するのはやめることにした。

 やや残念に思っていると、富士山で初冠雪のニュース。そうか、富士五湖があったな。河口湖までは鉄道や高速バスも出ている。ラジオの交通情報でも聞き覚えのある「中央道日野バス停」から1時間ちょっとで行けるようだ。

「まるで滑走路」とは大違い

  河口湖と言えば、13年前の今頃に母をドライブに連れて行った。東京郊外から行きは1時間半とすぐに着いたが、帰りは中央道の大渋滞に2時間も巻き込まれて3時間15分もかかった。

 この間に母の具合が悪くなり、すごくあせった。渋滞で身動きが取れず、サービスエリアもはるか先。ついに車が動き出した時にはすでに地元のインターの近くで、高速を降りた所にあるコンビニの駐車場でようやく休憩できた。その頃には母の調子は回復していたものの、かなり疲れていた様子だったので、もう渋滞の可能性のある遠出のドライブは無理だろう、と当時の日記にある。

 夕方の中央道上りは相当な覚悟が必要だ。行きはよいよい、帰りは怖い。。それが「中央フリーウエイ」の現実。まあ歌詞からして、都会から八王子に向かうドライブで順調だったのだろう。

 喉元過ぎれば熱さを忘れる。13年前にあれほどあせったことは頭から抜けていた。

 高速バスの行きはスムーズで予定時刻の2分後に到着。だが帰りは小仏トンネルで事故のため、予定の倍も時間がかかった。

 外はすっかり暗くなり、テールランプの赤い光がずっと先まで続いている。この光景を見るとどっと疲れが増す。乗っているだけでもグッタリ。運転者のほうが緊張感がある分、まだましなのだろうか。いずれにせよ、渋滞には独特の疲労感が伴う。

 こうした体験から、河口湖観光は中央線・富士急行線の特急列車+現地の周遊バス(もしくはレンタサイクル)をお勧めしたい。

お天気次第の展望台

 富士五湖観光の目玉は文字通り、富士山である。間近に迫る迫力は新幹線でついでに見る姿とは違う――もし運がよければ。

 今回の旅行では、天気予報では快晴にもかかわらず、途中まで雲が立ち込めて小雨まで降り出していた。だが目的地が近づくにつれて急に雲が消えてきて、バスの車窓から美しい富士山を望むことができた。


 ロープウエイの先にある展望台からは、雄大な富士山を望める(ことになっている)。

 だが残念なことに、現地はすっぽり雲に覆われていた。朝は急に雲が晴れてくれたので、それを期待して待つこと1時間半。だが雲は動いてはいるものの、富士山の裾野から山頂まで覆う雲はなくならず。

 まあ車窓からきれいな富士山を拝めたので、それでよしとしよう。ロープウエイからは河口湖のほぼ全景と周辺の街並みを眺めることができた。

 ちなみに河口湖駅に隣接した観光案内所には、ロープウエイや遊覧船など各種アトラクションの割引券が置いてある。これをゲットすれば、ロープウエイは定価900円が810円になる。


 期待していた雄大な富士山を見て満足できたら、家路に向かい帰りに立川で買い物でもしようと思っていた。だが曇り空でやや不満が残り、途中の看板で見かけた「河口湖猿まわし劇場」を検討。ちょうど路線バスが来るようなので、行ってみることにした。

 バスの途中には、13年前に行った「オルゴールの森 美術館」から名称変更した「音楽と森の美術館」がある。当時は弦楽四重奏のライブコンサートをやっていたが、現在はコロナ対応で中止。

アニマルウエルフェアを考えると。。

 猿まわしは午前11時半、午後1時半の2回上演している。ウエブサイトのクーポンを受付で見せると、入場料1700円が1350円になる。

 会場に入ると、寂しいことに2組しか客がおらず、あまりにもがらんとしていた。最前列中央が空いているので、そのエリアに座る。17歳と6歳のサル2匹が登場。天井に届くほどの長い竹馬をバランスよく歩き続け、ボールに足で乗りながら階段を下りる。調教師の言葉を理解して深々とおじぎをしたり、使った道具を片付けたりする。

 ショーの終了後に写真撮影をすると、調教師に促されてカメラ目線になる。

 劇場の外には、子ザル数匹を飼っている檻もある。猿まわし団のYouTubeチャンネルを登録すると、ここにいるサルにあげるエサ(通常100円)をサービスするという。

 全体的にオリンピックをテーマにした見事な演技は圧巻だった。だがアニマルウエルフェアの観点から、生き物がヒモでつながれ、商業利用のために厳しい訓練を受けている、というのは考えさせられる。

 またエサを与える時間が客の都合でバラバラというのも、健康上大丈夫なのか。糖尿病になったりしないのだろうか。

 こうした感覚は、動物はかわいいとは思うものの、自分ではペットを飼いたくない最大の理由にもつながる。人間は強制労働に従事した奴隷を解放し、ハンセン病患者の不妊手術を反省する一方で、自分の癒しのためにペットを鎖でつなぎ、去勢手術を行う。その一部始終を動画にアップしてYouTuberとして稼ぐ人も少なくない。

 ペットの存在を全否定するものではないが、自らの手によって動物の自由や生殖能力を奪い、苦痛を与えたくはない。生物は本来いる場所で自然に生きるのがベストだと思う。

 そう考えていくと、ヒトとして自然な生き方とは何だろうか。

 梨園の家に生まれた男性は歌舞伎役者として生きる。幼い頃から厳しい稽古を重ね、高齢になっても舞台に立ち続ける。そうしたプレッシャーのためか、がんなどで早世する役者も少なくない。

 あるいはスポーツ選手も、もともとは好きで始めたとしても、プロやオリンピックでやって行くにはメチャクチャ厳しい練習が必要になる。そうして試合に勝ち、表彰台に上って喝采を浴びると同時に、放映権ビジネスや利権として利用される。

 冷静に見てみれば、スポーツ選手は練習のしすぎでケガが絶えない。運動とは本来、健康目的で行うもので、やり過ぎは逆に健康を損なう。これでは本末転倒であり、本質的に商業目的の見世物という点で、猿まわしやサーカスと何ら変わらない。

 あるいは勤め人も物理的な鎖やヒモにつながれていないだけで、月~金、毎日最低8時間を雇用主や就業規則にしばられる。そして会社や株主の利益のために一生懸命にスキルを磨いて働く。脳トレにはなるし、世の中の動きがわかり、仕事仲間とも知り合えるといったメリットもあるが、全体として人間本来の生き方なのか。

 河口湖再訪をきっかけに無限ループの思考がグルグルと回り出す。いずれにせよ家にこもりきっているより、いい刺激にはなった。

全体的な子供だまし感はぬぐえない

 富士五湖でも河口湖駅周辺は上記のように商業施設が目立つ。頑張っているので否定したくはないのだが、日本独特の子供だましの感じというか。イギリスの湖水地方やドイツの田舎のような洗練された大人の感覚には至らないのが、残念なところだ。

 自然をもっと満喫したければ、現地でレンタカーを借りて西湖などに足を延ばしてもいいかも知れない。

2021年9月23日木曜日

秋田犬に会いに行くプロジェクトで新発見

  最近、秋田犬にはまっている。

 と言ってもYouTubeやツイッターで紹介される動画や写真しか見ていない。つぶらなしょうゆ顔、すらっと伸びた脚、ふさふさした毛並。そして何といっても、ハチ公に象徴される飼い主への深い愛情を知ると、どうしても実際の秋田犬と会ってみたい。

 柴犬もかわいい。近所で散歩している人をよく見かけるし、豆柴であれば犬カフェで交流することもできる。

 だが秋田犬となると、東京周辺では飼っている人は滅多にいない。秋田犬を散歩している人は見たことがない。もともと猟犬で成犬では体重40キロにもなり、小柄で痩せた女性と同じくらい大きい。

 秋田犬保存会という組織があり、例年では美しい秋田犬の基準に合致した犬の品評会を全国の各支部で行っている。だが関東を含むイベントがコロナで軒並み中止になっている。

 もっと珍しい動物、例えばライオンやキリンであれば、動物園に行けば見られる。だが秋田犬は動物園で飼うほどの珍しさはない。

半日がかりの長旅で秋田犬に会いに。。?

 どこに行けば秋田犬に会えるのか。

 どうやら発祥の地・秋田県大館市では、ほぼ確実に見られるようだ。秋田犬保存会の本部のある秋田犬会館では、事務所スタッフの飼っている3匹が月水金に「出勤」している。コロナ対応でさわるのは禁止だが、事務所にいる様子を1~2メートルの至近距離で見られるという。毎日ツイッターでこの様子を発信。運がよければメチャクチャ愛くるしい子犬が登場することもあるようだ。

 秋田犬保存会では東日本大震災へのロシア政府による援助に感謝するため、犬好きのプーチン大統領にメスの秋田犬をプレゼントした。「夢」と名づけられ、アエロフロート航空が用意したビジネスクラスの席でモスクワに渡航。大切に育てられ、日本政府や東北関係者が訪露した際には元気な様子を見せてくれたという。この返礼として、ロシア側からはシベリア猫が秋田県知事に贈呈された。

地方出身の友人を深く理解する

 話はややそれるが、東京で出会ってきた友達の多くは地方出身である。こうした地方を訪ねてみると、百聞は一見に如かずで、彼らの背景や考え方を実感として理解できる。国内旅行の楽しみの一つは、そうした感覚を得られることだ。

 だが残念なことに、東北には福島と宮城しか行ったことがない。それ以外の東北地方にも一度足を運んでみたいが、現在は東北+新潟の県知事が合同で「県境をまたぐ移動は厳に控えてください」というメッセージを発している。

 秋田県には「県民以外お断り」の施設も結構ある。例えば、観光名所の武家屋敷の内部を見学できるのは秋田県民だけで、それ以外の地方から来た観光客は外側から見るだけになる。ネット情報によれば、ホテルによっては館内の食事処にも「県民以外お断り」のビラが貼られているという。

 このため秋田犬保存会に電話をして、秋田県民以外でも入れるのか問い合わせたところ、特に制限は設けていないという。

 大館駅前には行政による秋田犬PR施設「秋田犬の里」もあり、こちらでは月曜を除く毎日ガラス越しに1匹の秋田犬を見られるほか、ぬいぐるみやストラップなどの秋田犬グッズも販売している。渋谷駅前にあった緑色の古い車両も展示されている。

 ただ大館市に本当に行くとなると、メチャクチャ遠い。新幹線で盛岡まで行き、さらに高速バスで2時間半、あるいはローカル線で3時間近く。移動時間を多少短くするには、新幹線で新青森まで行き、そこから地元の特急という手もある。

 東京ー京都間は2時間15分、東海道新幹線は通勤電車なみに頻繁に出ている。つまり盛岡まで行って、さらに東京・京都間を超える移動が必要になる。

「ハチ公のお出迎え」は魅力的だが。。

 飛行機で大館能代空港まで行けば、8のつく日の羽田発午前便の到着時刻(午前10時頃)に合わせて、2匹の秋田犬が到着ロビーを出たところで「お出迎え」してくれる。このハチ公チックな演出には心惹かれる。秋田犬は猟犬のため飼い主にしか懐かない性質があるが、このイベントに来てくれる犬は人慣れしているため、旅行者がなでても嫌がらないという。

 ただ空港から大館市内までバスで1時間ほどかかる。さらには自宅から羽田まで2時間程度かかるので、結局のところ大宮経由で新幹線で行くルートが最短ということにはなる。

 ここまで遠距離の旅行をして、秋田犬にさわることもなく実際に見て写真を撮るだけ、というのはもったいない。もっとメジャーな観光地、例えば十和田湖を含めるのはどうだろう。

「樹海ライン」という怖い響き

 そこで十和田湖周辺について調べてみると、みちのくの名にふさわしく、鉄道や高速バスすら通っていない。路線バス+ホテルの送迎という手もなくはないが、本数が少なく、待ち時間が半端ないだろう。

 結論として、レンタカーを借りて「樹海ライン」という道を運転することになる。携帯は通じるのか。ヘアピンロードを運転しつつ、自分で車酔いにならないか。あるいはクマに遭遇してもおかしくない。何かあったときに「東京から不要不急で訪れた観光客」と批判されるのは間違いない。

 こうなってくると、かなりの覚悟が必要だろう。緊急事態宣言は来月には解除になると思われ、紅葉が深まってから行くほうがいい、というのが常識的な見方である。ただ、そう思う人も相当いるだろうから、観光シーズンに混み合って密になることも大いに予想される。

 9月中にサクッと行ってしまい、さわやかな初秋の風を感じるのも心地いいだろう。

割高な地方のマイナー都市

 迷いながらも、ホテルなど具体的な検討も進める。そこでわかったのだが、マイナーな地方都市のホテル代は意外と高い。こぎれいなホテルでは素泊まりでも1万2500円、ビジネスホテルとして普通の値段(5000円~1万円)ではトイレバス共有だったりする。

 都心やメジャーな観光地であれば、6000~7000円も出せば、新築やリノベしたばかりのこぎれいなホテルに泊まれる。

 この差は何なのだろうか。訪問者の多くない地方都市では、そもそもホテルの数が少なく競争があまりない。さらにコロナ禍で、よほど用事のある人しか行かない。そうした客から徴収しないとやって行けない、ということなのだろう。

 こうした地方をグーグルマップの写真で見ると、気の毒なまでにシャッター街や荒廃した建物が出てくる。県知事が合同でここまで来ないでくれと言うなか、行ってみたら、地方の衰退ぶりを実感する体験というのは、あまりにも辛いかもしれない。

 秋田犬に癒されても、あとは気が滅入るかもしれない体験のために、新幹線・バス・レンタカー・ホテル代を合計して6~7万円の出費をする意味はあるのか。これならカーテンを新調して家でダラダラしていたほうがコスパがいいのか。いやコスパという発想がよくないのか。

新幹線とレンタカーの個別ネット予約が最もおトク

 グルグルと無限のループに陥ってしまったが、このプロセスで有益情報も得られた。ついに新幹線の切符もネット(えきねっと)で買えるようになり、しかもみどりの窓口や自動販売機で買うより5%も安くなる。

 新幹線は快適、便利、正確であることで世界トップの鉄道でありながら、なぜ駅まで行かないと切符を買えないのかは、米政府関係者の訪日サポートをする私の元職場でも長年の謎であった。全くの想像ではあるが、旧国鉄としては窓口業務を行う社員をどうするのかという労働問題があったのかもしれない。長期的な雇用方針によって、ようやく何らかの解決の目途が立ったのだろうか。

 新幹線とレンタカーを合わせて取ると割引になる「レール&レンタカー」というサービスもある。だがレンタカー料金が結構高く、えきねっとトヨタレンタカーで別々に予約したほうが3000~4000円安い。

 こうしてみると、ますますJTBのような旅行会社によるカウンター販売は需要がなくなっていくだろう。旅行に関する知識豊富な社員の方は気の毒だが、最近では文章力のあるネットユーザーによるGoogleレビューも目を引く。

 例えば、検討中の東北旅行で新幹線に乗り換える大宮駅について調べていたら、以下のコメントがGoogleに載っていて思わず笑ってしまい、また感心した。

日本有数の「キャラの濃い町」。一方で武蔵国一宮、氷川神社の参道に直結している。盆栽の町でもある。もう一方で、浦和に匹敵する都会で、若者が多く活気で溢れている。プロサッカーチームは云うまでもなく、埼玉県を代表する博物館も複数近くにある。そういった意味で2つの顔を持っている。そして、埼玉県の県民性を考える上でもこの大宮駅の南と北で文化が異なる。南は電車社会、北は車社会。南は東京の属国、北は独立国。

 こういった観察眼の鋭い一般人のコメントのほうが、一般常識の域を出ず説教に終始する大手新聞の論説よりも的を射て学ぶところが多い。新聞が売れなくなり、テレビの視聴率が落ちていることもうなずける。マスコミ出身者として思うところもあるが、今後の人生を考えるうえで非常に興味深い動きである。 

2021年9月21日火曜日

コロナ禍のクラシック音楽鑑賞

 今夜はサントリーホールでグリーグのピアノ協奏曲を鑑賞。誰もが聞き覚えのあるダイナミックな曲で、うんざりするコロナ禍を一瞬吹き飛ばすことができた。

 ピアニストの女性はプロフィール写真では若く見えたが、実際には50歳前後だろうか。背中と二の腕が丸見えのドレスは女性ピアニストによくある衣装だが、冷えたりしないのだろうか。

 生演奏は素晴らしい。最前列の左側ブロックの席で、背後からピアニストの指の一本一本が見える。ただ感動的な場面はあったものの、過去に見たもっとインパクトのある演奏を思い出す。キーシンとベルリンフィルの共演は、オンラインで見ても度肝を抜かれた。

 記憶の浄化作用によって、最終的にはいい思い出だけが蓄積されていくこと自体は素晴らしい。だが結果として「過去最高」のレベルはどんどん上がっていき、年を取れば取るほど感動するハードルが高くなる。鑑賞眼が肥える=超一流でないと満足できない、ということになり人生の楽しみが減ってしまう。

 ただプロの生演奏であれば、誰の演奏であっても、聴衆をその場に集中させる力を持っている。家でダラダラしていれば、ついヤフーのトップページに行って小室圭さんの最新動向までチェックしてしまうが、コンサートや観劇の最中には、そうした日常から完全に離れることができる。

 第一楽章が終わると、ピアニストは思い切り申し訳なさそうな表情でコンサートマスターと付近のバイオリニストに合図をしていた。私にはわからなかったが、どこかで間違えたのだろうか。

 曲が終わると、ステージ後方のP席前列では「BRAVO!」と書かれた横断幕を左右に動かしている人々がいた。コロナ対応で掛け声をかけるのは禁止されているからだろう。

 歌舞伎座ではコロナ対応で1席おきに空席にしているが、サントリーホールでは全席のチケットを販売している。だが今夜は全体として6~7割しか埋まっておらず、密という感じではなかった。私の座っていた左側ブロックの最前列には、私しかいなかった。

 オーケストラではマスクをしている演者もいれば、外している人もいた。指揮者のコバケンはマスクをしっぱなしだった。81歳と高齢でもあり、少しでも飛沫を防ぎたかったのかもしれないが、かなり息が苦しかったのではないだろうか。ピアニストはマスクをしていなかった。

 20分の休憩後は、リムスキー=コルサコニフというロシアの作曲家の交響組曲「シェエラザード」だった。今回の目的はグリーグのピアノ協奏曲で、こちらの曲は全く知らなかった。とりあえずYouTubeで予習はしたが、退屈で途中でやめてしまっていた。アンコール聞きたさでコンサートでは曲全体が終わるまで待ったのだが、アンコールはこの曲の第二楽章の一部と期待外れだった。

 退屈で何がいいのかさっぱりわからない作曲家として、マーラーを思い出す。友人が大ファンで完全にはまっていたため、彼につきあって何度かコンサートに行ったことがある。最近では感染防止の目的もあり、私はほとんど単独行動しかしていない。つまり完全に自分の趣味で全ての行動を決めているため、久しぶりの意味不明で退屈な体験であった。

 コンサート終了は夜9時を過ぎていた。溜池山王駅までの地下道を歩いていると、キーシン来日の広告が目に飛び込んできた。思わず立ち止まり見ていると、後ろから来た中高年夫婦と思われるカップルも立ち止まり「キーシンが来るんだ」と男性が反応していた。(家に帰って詳細をチェックしたが、あまり馴染みのある曲はなかったので、今回はパスすることにした。)

 田舎暮らしは電車の本数が気になるが、四ッ谷で通勤快速が到着。新宿が近づき多少なりとも降りる人がいることが期待され、周辺には椅子取りゲームの緊張感が走る。すぐ近くの席が空き、すばやくゲット。その後は結構混み合っていたのでラッキーだった。マスクは全員着用、会話も控えている。さすが中央線の乗客はマナーがいい。

 そう思っていたら、つんざくような幼児の泣き声が響き渡る。まるで何事もないかのように、全員が無表情で舌打ちする人はいない。私は子供やペットの世話をしたいとは思わないのだが、こうした瞬間にそれを思い出す。

 いつでも気が向いた時にいい演奏や観劇に行く人生をこれからも楽しんでいきたい。

2021年9月15日水曜日

分厚いうな重 480円でゲット

 ビタミンA(粘膜、視覚機能の維持)やビタミンD(免疫力向上)を含む豊富な栄養源として、週1回うなぎを食べている。

 だが先週はネットスーパーで売り切れていた。銀座ではうなぎ屋を数件見かけたが、あの日はどうしてもワッフルが食べたくて断念した。

 うなぎの禁断症状が押し寄せていたところ、家のポストにおいしそうな写真のうなぎを載せたチラシが入っていた。出前館の「まぐろや」という店である。

 出前館のサイトに行ってみると、初めての注文で使える2000円のクーポンがあった。税込2300円以上の注文に適応できる。うな重は2480円で、このクーポンを使えば480円で注文できる。

 すごいな、本当なのか。とりあえずオンラインで決済し、待つこと45分。バイクで配達されたうな重は、最近見た中でもとりわけ分厚く量も多かった。特上(3240円)はこの1.5倍ということで、ものすごい量と思われる。

 お湯で作るお吸い物、自分で作ったサラダと一緒に豪華ディナー。野田岩のようなあっさり系ではなく、かなりこってりしていて神田きくかわを思い出す。山椒はあるが、追加用のたれは付いていない。お米はややポソポソした感じ。

 だが480円では絶対に元は取れていないし、大丈夫なのかと心配になる。箸袋を10枚集めれば、何かプレゼントもくれるようだ。 

 すごい量なので3分の1を残し、翌日の食事としてフタをして冷蔵庫に入れる。

 うなぎは十数種類あるうち、ヨーロッパウナギはワシントン条約付属書Iに掲載され、輸出国政府の許可がないと輸出できない。ヨーロッパは許可していないので、事実上の禁輸品。ニホンウナギやアメリカウナギは掲載されていないが、国際自然保護連合(ICUN)はこれらが野生で絶滅する危険性が高いと指摘している。

 私も仕事でこの件に関わってきたし、貿易管理や資源保護の重要性は認識している。だが解決の難しい問題もあり、消費者として何ができるのかわからない。

 一抹の不安はあるものの、食べられるうちは、これからも週1でうなぎを食べていく。

2021年9月12日日曜日

歌舞伎「東海道四谷怪談」 レビュー 

  坂東玉三郎と片岡仁左衛門の人間国宝コンビによる歌舞伎「東海道四谷怪談」を鑑賞した。百聞は一見に如かず。大変示唆に富んだ体験だったので、印象に残った点を述べてみたい。

1)コロナ対策

 主催者・松竹の「なんとしてでも観客からコロナ陽性者を出さない」という強い決意が感じられた。

・スタッフ全員がマスク・フェイスシールドを両方着用。

・入場する際のチケット半券切りは、スタッフが内容を確認後、客が自ら切ってスタッフの持つビニール袋に入れるよう指示される。

・イヤホンガイドは「消毒済み」と書かれたシールで封印された透明袋に入ったイヤホンをスタッフから受け取ったあと、客が自らガイド機本体を取る。終了後はイヤホン・本体を会場外に設置された返却袋に入れる。

・客席は1席ごとに空席。最前列と花道の両側4~5列は無観客。役者からの飛沫防止のためと思われる。メチャクチャいい席をあえてコロナ対策で空席にすることに、主催者の並々ならぬ覚悟がにじみ出ている。

・1日3部の総入れ替え制。客は見たい部の演目を選んでチケットを買う。3部を全て見たければ、各演目のチケット合計3枚を買う必要がある。1等桟敷席は1万6000円、1等席は1万5000円。各部の上演時間は2時間弱。物足りないと言えば物足りないが、通常は歌舞伎鑑賞と言えば半日がかりと長丁場だったので、より気軽に見に行ける点はよい。

・上演前や幕間にはスタッフが「会話をお控えください」「終演後は指示にしたがってご退出ください」と書かれたプラカードを掲げて、頻繁に巡回している。

・チラシの入ったラックには「一度手に取ったチラシは二度と戻さないでください」と明記されている。

2)舞台の見え方

 今回は2階席の前列中央、天皇陛下が観劇する際のエリア。視界全体に舞台が入り、全体像を見るにはよい。だが1階席の前列と比べると、当然ながら舞台からは離れているので、役者の細かい表情や動作を見るにはオペラグラスが必要になる。オペラグラスを使うと、どうしても見え方がテレビを見るような感じになってしまう。

 かなり視力がよければこのエリアでもいいかも知れないが、臨場感を満喫したければやはり1階席のなるべく前がお勧め。前述したように最前列は現在取れないが、過去に最前列中央で見た経験から言えば、役者の息遣いが伝わり、役者と目が合うほどの距離感は最高。ただ舞台の奥は見えづらく、踊りの全体像も前過ぎてわからない時もある。

 天皇陛下の席が2階前列である理由は、おそらく上から見下ろすという儀礼上の観点かもしれない。また2階席のほうが観客数が少ないので警護もしやすいのかもしれない。

3)四谷怪談のストーリー

 色男だが究極のモラハラ・暴力夫の伊右衛門(仁左衛門)と妻・お岩(玉三郎)。産後の肥立ちが悪い妻と泣き声のうるさい子供を夫は疎ましく感じ、隣家の薬屋と結託してお岩に「血流をよくする薬」と称する毒薬を飲ませて殺す。この事実を隠すため、妻は下男と駆け落ちして死んだということにして2人を神田川に流す。伊右衛門は薬屋の娘・お梅と再婚するが、お岩が亡霊となって現れる。彼は思わずお岩を刀で切ろうとして、お梅を殺してしまう。

 このストーリーは何を意味しているのか。

 私が最も印象に残ったのは、この時期における毒薬という設定である。自分の都合がいいように物事を進めるため、殺したい人物に「良薬」だと称して毒薬を飲ませる。毒薬=ワ〇チンを想像した観客は私一人ではなかったかもしれない。

 いつ主催者がこの演目を決めたのかはわからないが、偶然だとしても、どうしても世の中の現状とストーリーが重なる。あらためて芸術の普遍性と意義、関係者の矜持と勇気に拍手を送りたい。

4)観客の9割は女性

 男性の大半は多少なりとも身勝手でモラハラの要素を持っている。伊右衛門はそうした負の要素を全て体現したキャラクターである。四谷怪談はフィクションということだが、お岩は実在した人物で、西巣鴨の妙行寺にはお岩の墓があり、四ッ谷三丁目にはお岩を祭った於岩稲荷田宮神社もある。

 歌舞伎座の観客席を見渡すと客の9割は女性だった。この中には夫や恋人のモラハラに悩み「ワタシはお岩さんよりはましだわ」と安心する人もいるのかもしれない。そこまで明確に意識しなくても夫の威圧的な一面を思い出し、お岩さんに漠然とした共感を覚える女性もいるかもしれない。

 あるいは私のように単純に玉三郎や仁左衛門を見たくて来た、という人もいるだろう。ハンサムな男性は女性には人気だが、男性には嫉妬心を起こさせる。また玉三郎がいくら女性的な美しさを体現していても、多くの男性は本物の女性に魅かれるような感覚は持たないだろう。

 なぜ女性が玉三郎に魅かれるのかと言えば、男性でありながら、ここまで真剣に女というものを探究している、つまり自分を理解しようとメチャクチャ努力している、という点だと思う。それでいて舞台を離れれば、ふつうに男性用のスーツやシャツを着ている。自分のことを「僕」や「私」と言い、「俺」とは決して言わない。伊右衛門のような俺様になりようのない、完璧な優しい雰囲気。それと同時に、ニューハーフやおかまのようなギラギラ感、場末感とは全く異なる品のよさ。

5)筋書・客席・役者の三拍子の重要性

 私にとって今回の歌舞伎鑑賞のキモは、主催者の演目選びであった。それ以外では、やはり筋書・客席・役者の三拍子が揃う重要性を実感した。つまり、自分の人生にも通じるものがあるストーリー、臨場感のある席、一流の役者の三者が揃うと、そこに感動が生まれる。

2021年9月11日土曜日

リタイアの生き方 一流とは何かを探究する

  先日、行きつけの歯科で元同僚にばったり会った。待合室で座っていると「Nekoさん!」と声をかけられ、おたがいにビックリ。彼女に紹介してもらった先生のクリニックなので、それほど驚くことではないかもしれないが。。

 ひととおり近況をしゃべりながら「元気そう」と何度も言われた。たしかに職場にいた頃、特に最後の2~3年は疲れ切っていた。今ではいつでも昼寝をできて平均9時間睡眠。好きなことだけをやり、食べたいものを食べ、カロリーをコントロールしつつ有酸素運動を毎日30分。ストレスゼロで健康的な生活の賜物だろう。

 あとは悩みとも言えない悩みとして、ヒマというのがある。コロナでなければ旅行に行きたいところだが、そうした遊びを十分にできないことがヒマの主な原因である。

 知的刺激として仕事をすればいいかと思いきや、そう簡単ではない。最近気づいたのだが、今まで自分がやっていた仕事の多くは、仕事だから興味を持とうと努力した結果として興味を持っていたにすぎない。働く必要がなければ、真に関心があったわけではない。

 地球温暖化問題はその一つ。もちろんこれ以上悪化しないようにと個人的に願う。だが昨今起きていることは、すでにIPCCやニコラス・スターン卿が壊れたレコードのように言ってきた内容である。飽きっぽい私としてはお腹一杯。要するに人口が多すぎることが問題であり、すでに大富豪たちはコロナ禍を利用して解決に着手しているように見える。私ができることは、このペテンに引っかからないように注意することくらいだ。

 元同僚とそんな話をしたあと、別れ際に「なにか面白そうなヒマつぶしがあったら教えて」と頼んだ。すると「何に興味があるの?」と聞かれてハタと気づいた。そうだよね。何が面白いかって人によって全然違うよね。。

 老後資金の目途はつき、お金のために働く必要はない。これまで長期的に見て明らかにキャリアアップに役立つ仕事、もしくは年収が上がる仕事でなければ転職する意味はないというモットーで働いてきた。さらには1円単位で家計簿をつけて支出を分析し、計画的に資産管理をしてきた賜物である。

 働きたいと思えば、頭をフル回転させて経験分野の仕事はできるだろうし、TOEIC満点も取ったのでTOEIC講師の口に応募もできるだろう。だがTOEICにはもう興味はない。履歴書にTOEIC満点と書けることには意味はあるが、この期に及んでETSの意向を忖度し、傾向と対策に終始するのは時間の無駄にしか思えない。

 そこで突如として思い出したのが、歌舞伎である。私の父は歌舞伎鑑賞の年間会員になって足しげく劇場に通い、自分でも日本舞踊を習っていた。お父さんがあれだけハマっていたんだから、本質的な魅力があるのかもしれない。

 これまで何度か歌舞伎を観たことはあるが、演目としては勧進帳しか印象に残っていない。もっと背景知識や歴史を学び、一流とは何かを感じ取る眼力を持つことができれば世界が広がるかもしれない。

 そう思わせてくれたのが、坂東玉三郎丈のインタビュー動画である。歌舞伎座でやっている「四谷怪談」と「玉三郎」をツイッターで検索してみると絶賛の嵐。お岩さんを玉三郎、相手役を片岡仁左衛門という人間国宝コンビである。

 人間国宝は「重要無形文化財に指定される芸能を高度に体現できる者」として文化審議会(文化庁の諮問機関)が決める。文化庁から年間200万円の助成金が出て合計額も決まっているため、人間国宝には人数制限があり、歌舞伎役者では現在7人しかいない。

 そう思うと、とにかく現在上演されている四谷怪談を見に行くしかない。9月末の千秋楽までチケットは完売だが、ダメ元で主催者・松竹のサイトに行ってみる。

 すると信じがたいことに、今週末にメチャクチャいい席が1つ出ていた。おそらく松竹の特別会員が直前に行けなくなって放出したのかもしれない。2階席の前列で天皇陛下が鑑賞する際のエリアである。ツイッターの投稿者によれば、この作品では2階席からでないと十分に堪能できない動きがあるらしい。まさに完璧。。!

 とりあえず一流と言われるものに触れて本質を探究する。こうした贅沢なヒマつぶしに当面の時間を費やしてみようか。

2021年9月9日木曜日

長期化するコロナ いかに娯楽を楽しむか?

 例年より早く秋が訪れ、出歩きたくなってきた。

 YouTubeでなぜか突然、坂東玉三郎のインタビュー動画が出てきた。もう71歳で体力的にほとんど限界だという。大塚の料亭に生まれ、小児麻痺のリハビリのために日本舞踊を始めた。5歳で両親と歌舞伎座を訪れ、女形の演技に魅了される。7歳で初舞台、14歳で梨園の家に養子に入る。

 女性を細かく分析して再構築するという点で大女優と同じであり、男性であることを不利に感じない。血筋も関係ない。生涯独身で結婚しようと思ったことはない。

 非常に面白い人物で人間国宝でもあり、生の舞台を一度見てみたいと思った。現在は歌舞伎座で四谷怪談のお岩さんを演じているが、チケットは完売。来月に名古屋で別の演目「阿古屋」もあるが、歌舞伎座より料金が3000円も高く発券手数料も330円かかり、交通費も往復で2万円超。歌舞伎座ではコロナ対応で1席ずつ空けているのに対して、この劇場はぎっちりうまっている。

 この作品はDVDも出ているので、まずはそちらを見てみようか。だが生の舞台でしか感じ取ることのできない雰囲気やオーラによって本質は伝わってくる。この点が全てがオンライン化された世界の限界とも思う。

 未体験の娯楽では宝塚も気になっていた。だが残念なことに、緊急事態宣言中はチケット販売がない。歌舞伎はOKで宝塚はダメなのは、なぜだろうか。

2021年9月8日水曜日

長期化するコロナ 微妙に変化する都心の風景

 TBS近くの赤坂通り沿いに、前から気になっていた餃子の店「GYOZA IT.」がある。パリパリの餃子を食べたいと何日か前から思っていたので、ついに入ってみた。

 おしゃれな空間が広がる大きな店だが、店内には中年の白人男女2人連れしかいない。午後12時半過ぎにしては、かなり寂しい。

 ランチの内容は充実している。ホウレン草やベビーリーフ、カボチャの煮つけ、豆腐、ワカメなどのサラダバー、野菜ジュース、ソフトドリンクとコーヒー、スープとごはんのビュッフェと餃子が食べ放題で1,000円(税込)。これで元が取れるのか、心配になる。

 この中でも特においしかったのは野菜ジュースで2杯飲んだ。バナナ、はちみつ、ベリーリーフ、牛乳が入っているという。「また来てくださいね」と言う店員さんの表情が少し悲しそうな感じだった。その頃にはおひとりさまの客がもう1~2人いたが、それにしても少なすぎる。

 店を出て左手に行くと、マクドナルドがある。午後1時半とランチタイムを過ぎているにもかかわらず、こちらは店の外にまで長蛇の列ができている。最近、博報堂でデジタルマーケティング系の人材を大量募集していたが、ここで働き始めた人々なのだろうか。

 マックの隣にはお化け屋敷のような古民家がある。近所でも目を引く存在で、オフィスビルや飲食店の立ち並ぶ赤坂通りとTBSに入る道の交差点のきわという一等地に立ち続ける。この姿は童話「ちいさいおうち」のような心意気を感じさせる。

 正直、このような家が隣家だとしたらやや気味悪いとは思うが、全く責任がない立場としては、これからもずっとこの場所にいてほしいと願う。

2021年9月1日水曜日

本日の注目ニュース (9/2)

・人気YouTuber高須幹弥医師の動画へのNekoによるコメントに高評価

 昨日の皇室ニュースに関して以下のコメントをしたところ、700を超える高評価をいただいてうれしい。

"現在の天皇陛下が「雅子さんを全力でお守りします」とおっしゃったような意気込みがほしい、ということですね。そういった雰囲気は小室氏には全く感じられない。皇室を利用したい男+皇室から出たい女の思惑が一致した、という感じもする。ここまでこじれたら、逆に彼女はこの男以外と結婚するのは厳しいだろう。"

・トム・クルーズがフェイスブックの写真を更新。来年5月22日封切りのトップガン二作目

・「異物混入ワクチン」スペイン工場を現地取材 PR担当者まさかの対応NEWSポストセブン

 異物混入が発見されたモデルナワクチンのスペイン工場に突撃取材、広報担当者は完全シカト。

・ワクチン主導の米FDA幹部2人、突然の辞任 ブースター接種承認の判断控えCNN

 米食品医薬品局(FDA)のワクチン研究・審査局長と同副局長が辞任を発表。最大の問題は、ブースター接種の目標を設定することで、ホワイトハウスが科学よりも先行し、「FDAが言うべきことについて早まった判断をしている」ことにあるようだ。

・「誰よりも健康だった22歳の息子、ファイザー製ワクチン接種後に意識不明」=韓国 Wow! Korea)

・木下都議を地元有志が刑事告発夕刊フジ

 都議選の選挙期間中に無免許運転による人身事故を起こし、当選後に所属の都民ファーストから除名された木下富美子都議。議会欠席、行方不明の状態が続く中、地元・板橋区民が刑事告発をするという。