2022年4月4日月曜日

京都御苑 御所と桜をめぐる

 そうだ、京都に行こう。

 JR東海のコマーシャルは、ぶらっと京都を訪れたくなる気分をよく表している。

 3月中旬に偕楽園の梅を楽しみ、桜の季節はどこへ行こうかとつらつら考えた。

 昨年初夏に金沢の兼六園、今春に水戸の偕楽園を訪れ、日本三名園の残りは岡山の後楽園となった。後楽園に行けば日本三名園を制覇、ということになる。

 岡山まで行くなら、桜の季節に京都をすっとばすのは、あまりにももったいない。プロ野球も開幕することだし、甲子園へ阪神の応援にも行こうか。

 だがフェイスブックの京都観光グループの投稿を見ると、すでに京都御苑と円山公園の枝垂桜、祇園の桜はかなり開花している。チケットの取れるタイガースの試合は4月5日以降しかなく、これらの桜はそれまでに見頃を過ぎてしまいそうだ。

 花冷えと言うように、桜が咲いたかと思えば、突然冷たい雨が降るというのもよくある。天気予報が晴れのうちにサクッと行くのがベストだ。

 3月末の朝、京都のホテルを検索すると、すごくきれいで新しいホテルが当日割引で5,000円を切っている。アパホテルのような狭小物件ではなく、シングルルームでも18平米と申し分ない。

 これは行くしかない。

予約サイトで思わぬトラブル

 岡山のホテルもあわせて予約サイトで取ってメールで確認すると、なぜか京都のホテルが2部屋も予約され、すでに2倍の金額が支払い済みとなっている。

 は? コスパ最高の宿が見つかって京都行きの背中を押されたのに、これでは意味がない。

 予約サイトはシンガポールの会社が経営、24時間体制で英語サポートを行っている。日本語対応の時間帯よりも早かったため、英語のヘルプデスクに苦情を言う。フィリピン女性が対応し、何度も長々と待たされること1時間。

 ああ、これだよね。。日本を一歩出て生じるさまざまなアクシデント。米国でFedExに荷物をなくされ、ロンドンではヒースロー空港が雪で大混乱になり、ルフトハンザのイギリス支店の電話が全くつながらなかったことを思い出す。

 今回のホテル予約ではすったもんだのあげく、予約サイトのトラブルにもかかわらず「返金はできないが、向こう半年間で使えるクーポンなら出せる」と言う。これ以上交渉しても埒が明かないと思われ、とりあえず了承する。

 すぐに自宅を出ようとしたが、突然に雨が降り出した。駅までの道中で靴が濡れてしまうと、のちのちの行程で気持ち悪いのでタクシーを呼ぶ。すぐ近くにいたようで5分もしないうちに到着。その後は新横浜でのぞみに乗り換えるのもスムーズで、予定通り京都駅に午後2時過ぎに着く。

 京都は曇ってはいたが、雨ではない。京都御所→京都御苑の花見→祇園の夜桜→円山公園の枝垂桜、という道順で行くことにする。

京都御所と京都御苑の関係

 京都御所と京都御苑の関係だが、京都御苑という環境省が管理する公園の中に、宮内庁の管理する京都御所がある。

 京都御苑の敷地には御所のほか、江戸時代に宮家や公家の邸宅が140軒ほど立ち並んでいた。明治時代に都が東京に移ると、これらの邸宅は取り除かれて跡地は公園となって一般公開された。

 京都御所は千年以上続いた都の中心として、1331年に光厳天皇がここで即位してから1869年に明治天皇が東京に移るまで、538年に亘って天皇の住居だった。現在でも天皇・皇后両陛下の京都での滞在先、国賓の宿泊先として使われている。以前は宮内庁に予約しないと見学できなかったが、2016年から事前申し込み不要の通年公開となっている。

 地下鉄・烏丸線で京都駅から5つ目、今出川駅で下車。3番出口を出て、乾御門から京都御苑に入り、清所門から御所に入る。


 印象としては、とにかく全体的に大きい。

 つまり権力の象徴といえる。建物や土地など不動産物件には目的があるが、京都御所の目的は天皇の権力を示すことだろう。このため広大な敷地の中に大きな建物がいくつもあり、さらに目を引くのは、ほかの庭園よりも松の木がかなり大きいことだ。


 見上げるほど大きな松の木が数多くあり、剪定はかなりの作業だろう。全てがきれいに整えられ、館主の管理能力と美的感覚を示すアイテムにもなっている。

 無数の名園がひしめく京都では、ただ美しいだけでは勝負にならず「美しい+大きい=天皇の威厳」という公式が必要なのだろう。

 このような大きなサイズ感はバチカン、ベルサイユ宮殿、ケルン大聖堂、シャンポール城、リーズ城などを思い出させる。

 そうした中で水辺を囲んだ癒しの空間もある。


近衛邸跡の枝垂桜は見頃を迎える

 京都御所にある建物内に入って見学することはできず、外側から一部公開されている襖絵を眺めるのみ。多くの襖絵は外側に説明の看板はあるが、建物の扉が閉ざされ、見ることはできない。
 
 御所の見学は終了。環境省の提供する京都御苑の桜見どころMAPを参考にしながら、御所の北隣にある近衛邸跡の枝垂桜から御苑全体の花見をスタートする。

 曇り空ではあるが、ほぼ満開の木も多く、大勢の人が写真を撮っている。


 さまざまな種類の桜があり、見頃の時期は3月中旬~4月下旬と幅がある。3月29日現在、枝垂桜はかなり咲いていたが、里桜はこれから。桃のような花はまだ咲いている。


 鳥居や灯篭との組み合わせは、いかにも京都らしい。


 巨大な松の木は御所を出た御苑内でもよく見かける。

 
 苑内では警察車両がパトロールしている。


 最後に北東部の石薬師御門近くの江戸彼岸系の桜は、見事に満開となっている。ほとんど花びらも散っておらず、まさに最高の見頃。

 
 この素晴らしい桜の下にベンチがあったので、ひと休み。スマホをチェックすると、ホテルの予約サイトからメールが来ている。なんとクーポンによる返金すらできず、「直前キャンセル」に当たるため10%オフのみだと。。
 
 はあ?? 夕方5時過ぎだったので日本人スタッフの勤務時間帯ではないかと思い、再度電話する。プッシュボタンで日本語希望を選択すると、日本人男性が出る。「エラーでダブルブッキングの場合、クーポンではなく返金になるのが通常なので、チェックします」と説明。しばらく保留にして見事解決💪

 まさに日本人のサービス、素晴らしいの一言!!😍 海外旅行でハワイが人気ナンバーワンの大きな理由は、日本語が通じるという以上に、日本人スタッフのいる施設が多いため、日本と同等レベルのサービスを期待できる、ということだと思う。

 ひとしきり感動を伝えて電話を終え、ペットボトルのお茶を飲む。これで一安心、ほっとひと息をつき、次の目的地・祇園へと向かう。