2018年3月15日木曜日

JL007搭乗記

 おそらく私だけではないと思うが、エコノミークラスの長距離フライトは拷問でしかない。今回の出張ではビジネスクラスの予算を確保できていたが、さらなる承認プロセスに時間がかかり、その間にビジネスクラスは満席になってしまった。


  私のフライトは予定通りだったのだが、悪天候によって前日の便が翌日早朝に変更になり、多くの客が私のフライトに変更したためエコノミーも満席となった。ボストン発成田行きのJL007(なにげに、この便名が気に入っている)はアメリカン航空、マレーシア航空との合計3社のコードシェア便でもある。

 行きのデルタ航空は機内エンターテインメントが機能せず、お詫びとして5000マイルが加算された。結局は東海岸へ移動するフライトに自腹で8500マイルを使い、プレミアムエコノミーにアップグレードして消失してしまったのだが。。

 さてJALの機内エンターテインメントだが、さすが日系で客層は海外への関心や購買意欲の高いバブル世代をターゲットにしているのか、松田聖子特集、80年代ポップスなどが目立つ。しかしながらブチブチという音のかなり大きなノイズが伴い、これではノイズを聞いているのか、音楽を聴いているのかわからない。客室乗務員が4回もシステムをリセットしたが直らない。

 転んでもタダでは起きない私としては、当然デルタの対応を引き合いに出した。「ご参考までに行きの便でデルタはお詫びとして5000マイル加算しました。個人で即答できないかもしれませんが、上司と相談して会社としてどう対応するか検討してください」

 約2時間後、違う制服を着たベテランの乗務員が現れた。私よりも年上だろうか。真っ黒に日焼けしている。ハワイ便勤務の度に現地でマリンスポーツを楽しんでいるのだろうかと想像する。

 「誠に申し訳ございません。まったくお恥ずかしく、あってはならないことです。機長もシステムの不具合を調べておりますが、すぐに直る状況ではないようです。お詫びとして3750マイルまたは5000円相当のポイント(今後のJAL航空券、オークラなど提携ホテルで使用可能)のどちらがよろしいでしょうか?」
 
 さらには「このようなもので誠に申し訳ありませんが、もしよろしければこちらもお使いください」とエトロともう一種類のポーチも渡された。

 なんと、JALとエトロには忘れられない思い出がある。好景気の陰りが見え始めていた1992年、初めての海外出張でロンドンー成田間のビジネスクラス(ビッグベン・エキスプレスという名前がついていて、コースターなどもビッグベンのイラストで統一されていた)に乗ったときも、アメニティーの入ったポーチはエトロだったのだ。それが2~3年前にANAのビジネスクラスに乗った時はポーチすらなく、アメニティーも乗務員に頼まないと持ってこないという状況だった。

 思わず当時の話をしたらJALのベテラン乗務員は再び現れ、「よろしければお友達と召し上がってください」とシャンパン、日本酒、ウイスキーのミニボトル、おつまみセットなどの入った重い袋を持参し、割れないよう頭上の荷物入れにしっかりと納めた。

 相当うるさい客だと思われたのだろうか。というか実際うるさい客なのだが。。。「かえってお気遣いいただいてしまってすみません」と御礼を言った。

 件の年代物のエトロのポーチは使い続けて26年にもなるわけだが、こうして比べてみるとやはりバブル時代は品質のよい材料を使っているのがわかる(写真下)。ETROのロゴ部分の材質は牛皮と思われ、現在はプラスチックである。