2017年4月28日金曜日

ご近所づきあい

 都心のマンションでは、特に賃貸で管理組合の活動もない場合、近所づきあいはほとんどない。長く住んでいると隣やエレベーターで時々顔を合わせる人もいて、「こんにちは」と言うくらいだ。

 隣の部屋の女性と立ち話になり、「お茶でもしましょう」とか言いながら、暗黙の了解(?)で実現していないし、正直させようとも思っていない。なまじ「近すぎる」関係だけに、あまり個人的なことはしゃべりたくない。

 一戸建ての住宅街のほうが、はるかに近所づきあいをするきっかけがある。隣家と同時に庭の手入れをしていて、声をかけられることもある。植木を切っていてうっかり隣の敷地に枝が落ちてしまい、謝りに行ったらまったく別の話になる、など。

 普段見かけない車がとまっているとか、通常は聞こえない子供の叫び声が響いている、犬がいきなり吠え出す、といったことから、近所で何が起きているのか想像がつく。一戸建てのほうがプライバシーはない。

 古い家となればリフォームや修理が必要で、業者との打ち合わせもマンションの管理会社がやってくれるわけではないので、個別に対応する。

 最近、荻窪で62歳の一人暮らしの女性がリフォームの営業マンに殺されたという事件があった。容疑者は「無理難題を言われ、カッとなった」と言うが、死人に口なし、真相はわからない。だいたい、カッとなっただけで普通お客さんを殺すだろうか。

 一人暮らしは怖いなと思う一方、夫に殺された妻、殺されないまでも暴力夫の確率のほうが、リフォームなど出入り業者による犯罪率よりはるかに高いだろう。

 お嬢様大学を卒業し、エリートと結婚した同級生を多く持つ元同僚いわく、「ネコさん、政治家とか、エリートサラリーマンとか、聞いてびっくりするような社会的地位の高い男性に暴力夫って結構多いんですよ~~。だからワタシ、友達の話を聞くと、絶対結婚したくないって思っちゃいます~~」

 家族というのは究極のご近所だから、変な人だったら最悪に決まっている。一人暮らしでセコムをつけたり、用心棒を雇ったりしたほうが安全だろう。

「生涯未婚率」から見えてくるもの

 50歳以上で一度も結婚したことがない人の割合を「生涯未婚率」と言うらしい。私もこのカテゴリーに入る。確かに、ここまで独身できたら、そもそも共同生活ができない感じがする。

 直近のデータ(2015年)では全国平均の生涯未婚率が男性では23.4%、女性は14.1%で過去最高になった。都道府県別の上位は男性の1位沖縄県(26.16%)と2位東京都(26.06%)がほぼ同じ、女性は東京都が19.20%でトップ、2位北海道(17.22%)だという。

 興味深いことに、男性は年収が上がるほど生涯未婚率が低くなるのに対して、女性はまったく逆で高くなっていき、年収1000万円以上では40%にのぼる

 つまり女性が結婚と交換に手に入れるのはお金、男性は家事労働ということだろう。年収の低い女性は家事労働という副業を行って生活費を稼ぎ、年収の高い女性はそうした副業をする必要がない。一方、年収の低い男性は家政婦を雇うお金がなく、年収の高い男性はそうした余裕があり、買い手市場なので好みの女性を選べる。

 身も蓋もないが、結局そういうことだろう。愛情とか魅力、世間体などでこじつけるから、ややこしくなり、無駄に悩むことになる。
 

2017年4月26日水曜日

「有終の美を飾る」べきか

 ポール・マッカートニーが再来日している。今日から東京ドームで木、土、日とコンサートを行う。ググッってみたところ、まだオンラインでチケットを販売している。火曜に行った日本武道館公演でも当日券があったという。

 中古楽器店を営むマニアックなファンのブログを読むと、相当疲れてきて声が出ていなかったことがよくわかる。

 サッカーの三浦和良、野球のイチローも全盛期を過ぎてもずっと続けている。フィギュアスケートの浅田真央は12位で終わった試合で引退を決意したという。

 歌手の山口百恵、巨人の長嶋茂雄が惜しまれて引退した「有終の美」という感覚は、高齢化社会とともに消えているのだろうか。

 あるいは観客のニーズそのものが最高のパフォーマンスというよりも頑張っている姿なのか。肉体的にはくたびれてきつくなってきても、それでもやりたいことはやるという願望を体現し、ワタシもオレもまだまだ行ける!と思わせてくれる人物こそがスターだという認識に変わってきているのだろうか。

 それと同時に、往年の名歌手、名選手でも、誰でも衰えていくんだなという実況中継を見るのも、私は何と表現したらよいのかわからない。 

 女優の原節子は誰しも絶世の美人だった頃しか一切わからない、というのも一つの美学だろう。

 自分で言うのもなんだが、「松田聖子よりずっとカワイイ!」としつこいほどクラスの男子たちに言われた中学時代の同窓会の招待状を最近受け取り、どうしようか悩む。

 つまるところ個人の生き方の自由であり、 世間の認識もゆるやかで多様になってきたのかもしれない。(敬称略)

2017年4月25日火曜日

Japanese insatiable appetite for quality food

The most frequent genre of Facebook postings among my FB friends is no doubt food. 

Whenever I switch on any television channel, I see food most often.

For us, food is not just the source of nutrition or energy. It is the art, because how it is arranged physically does matter. Poorly dished food is unthinkable.

Average Japanese men do not appear to pay much attention to how they look, but they are indeed very particular about other entities’ physical appearance including food.

People, women and men, have zero tolerance for bad taste. They compete by taking and uploading pictures of food that looks delicious in a similar passion of parents taking photos of their children.

It is interesting to remember that people have increasingly stayed single their entire life in Japan including myself.

2017年4月16日日曜日

何もしない週末

 北朝鮮情勢がいよいよやばいと判断し、金曜夜に郊外の別宅へ避難した。ニュースに注意していたが、どうやら日曜朝のミサイル発射失敗(?)にとどまったようだ。

 ちょうど桜の満開と重なり、また日曜は初夏のような陽気だった。あらゆる方向から鳥の力強いさえずりが響き渡り、庭の花も咲き始めている。それと同時に、やや憂鬱な草取りシーズンの幕開けでもある。意を決して紫外線の真っ只中に出てみると、いつも通りのドクダミ、そしていろいろな雑草がきれいな小さい花を咲かせており、スマップの歌を彷彿とさせる。

 だが、こういう草も放置しておくと大変なことになるのは目に見えており、心を鬼にして抜いてしまい、その直後にやや後悔する。

 20分ほど草を取り、あとはソファに横になる。木々を風が通り抜け、室温22度、湿度47%。自然が宴を繰り広げ、自分は何もせず観客となる。そもそもクラシック音楽や印象派の絵も自然から得たインスピレーションを作品化したものだ。コンサートや美術館に行くよりも本質的に贅沢な体験といえる。半年くらいこの陽気が続けばいいのだが。ヨーロッパが羨ましい。

 庭の木が不ぞろいに枝を伸ばし、「出る杭」を思わせる。こうした枝も切らないとやがて収拾が着かなくなってしまう。なんとなく気が進まないが、アマゾンで剪定ばさみを買って、GWは植木屋と化す。

2017年4月8日土曜日

家政婦を雇うコツ

 私は自宅、オフィスとも整然としていないと落ち着かない。だが疲れていると掃除をするのも面倒臭い。外注できることは全て外注し、掃除も家政婦を雇っている。「掃除しなくちゃ」と思わなくていいのは、本当にラクだ。 

 だが家政婦にもいろいろなタイプの方がいて、依頼するのもコツがあることがわかってきた。

 某派遣会社から最初に来た人は遅刻はするし、ほとんど素人で何をするのも時間がかかりイライラさせられた。厳しいレビューを出したためか、二度目は別の人が時間通りにやってきた。だが、私が気づきもしなかったフローリングの経年劣化のわずかな汚れに妙にこだわり、ある箇所だけゴシゴシやったおかげでかえって全体的に汚く見えてしまった。その一方、棚やスピーカー、照明の傘の埃はそのまま。こうした埃を取るのは常識だと思っていたのだが。

 ここ3~4回お願いしている別の派遣会社のAさんは、掃除の腕は本当に素晴らしい。何をどう使ったら短時間で汚れが取れるか研究しつくし、2時間もすると自宅が高級ホテルの一室のようにピカピカになっている。

 だが「ネコさんみたいにワタシもキャリアウーマンになりたかったんですう」みたいなことを毎回言い、個人的な話をしたがる。こちらはお金を払って掃除をしてもらっているだけで、人生相談に乗るために家政婦を雇ったわけではない。

 結局、エスパーがあるわけではないので、他人には言わないと自分の意思は伝わらない。次回依頼の際にメッセージを書くようになっているが、その欄に「いつも通りでお願いします。なおくたびれた中年としては『キャリアウーマン』とか言われると疲れてしまうので、恐れ入りますがそうした話はなしでお願いします。Aさんにお任せしていればゆっくり寝ていられるので助かります。どうぞよろしくお願いします」とした。

 それと同時に、Aさんほど掃除は完璧でなくても、個人的な話に踏み込もうとせず、変なカルマがない人がいればそうした方にお願いしたいとも思い始めた。 この派遣会社は家政婦のプロフィールを検索できるようになっていて、最近登録したBさんという方にも一度依頼することにした。

 これまでの経験から、自分が常識だと思っていることでも、他人が常識だと思っているわけではないとわかったので、事前に当方の希望を具体的に書いた。

 「掃除、洗濯物干しをお願いします。全体的なフローリングの水がけ、カーペットの掃除機かけ、スピーカーや棚、照明の傘などの埃取り、キッチン、トイレ、洗面所、風呂場です。こびりついている汚れ取りに時間がかかる場合は、一箇所にこだわることで全体の掃除が終わらない、といったことがないようにしてください。これまでお願いした家政婦さんの中には、フローリングの経年の汚れ取りにこだわり、限られた場所だけごしごしやったおかげでかえって全体が汚く見えてしまったり、風呂場の掃除に時間を取りすぎて部屋の棚の埃がそのままだった方がいたので、細かくて恐縮ですが、念のためお伝えしておきます。なお、短い世間話程度ならよいですが、個人の仕事や生活に関するおしゃべり、人生相談のような話はなしでお願いします。長々と恐れ入りますが、常識ある善良な市民でモンスター消費者ではないと自己認識しておりますので、どうぞよろしくお願いします」

 Bさんの返事は、 「初めにご希望を伺えてありがたいです。お掃除はお客様が気持ちよくしていただくためなので、お客様それぞれのご希望がございます。真面目にお仕事させていただきます」とのこと。この方は料理も得意だそうなので、もしよければ次回は1時間延長して食事を作ってもらってもいいなと思った。

 結論として、仕事とはいかに顧客のニーズを満たすか、そして仕事のスキルと同じかそれ以上に相性やカルマが重要だと思う。

 あと意外と面倒臭いのが友達の反応だ。私と同じような仕事をしている多くの男性には専業主婦の奥さんがいて、それは何とも思わないのに、話の流れで家政婦を雇っていると友達に話したら、「許せない」みたいな態度で不快だった。

 日本には特に、女性はどんなにきつい仕事をしていようが家事をして当然、といった変なカルチャーがある。有名な女優さんのゴシップにも出てくる話だが、男性芸能人がレポーターに「家事と両立できるんですか」みたいな質問が飛ぶことはない。

 それにしても、家政婦なら当方の要望をこと細かに伝えて、合わないと思ったら替えることも簡単だが、奥さんとなると大変だろうなと想像する。メイドとして雇っているわけではなく、相手にも自分のやり方、こだわりがあるので、いちいちそれを夫に細かく指摘、指示されたら気分がよくないだろう。そうした折り合いをつけるのは、面倒臭そうだな。。だから離婚が増えているのだろうか。

 最初から細かく希望を出し、お互いに納得して家政婦に来てもらったほうが、離婚で調停や裁判になるよりはるかにラクに決まっている。

2017年4月7日金曜日

「総合職女子」の現実

 「仕事で男性と比較されながら、容姿については別の領域で勝負している女性と比較され、人生については専業主婦や子供のいる人と比較され、様々な価値観に引き裂かれながら、頑張りすぎるくらい頑張っている。それが日本の会社で働く若い女性たちの実態ではないか」

 こういう記事が講談社の雑誌サイトのアクセスランキング1位だとは、私が社会に出た30年近く前と状況はほとんど変わっていないことがわかる。

 一方、日本における女性の地位の低さを嘆いた投稿には、それを否定するバッシングに近い意見が多くの女性から寄せられている。

 どう解釈すればよいのか。男尊女卑、年功序列、儒教社会といったキーワードが頭をめぐる。 

 典型的な男社会の大組織の幹部として出世街道をひた走り、〇〇女性第一号といった新聞記事にもよく登場する米国留学時代の仲間がいる。彼女は空手をやっていて体力もあり、物事をわかりやすく説明するのがすごく上手だという印象がある。

 自宅のパーティーに呼ばれたとき、日本の家庭にありがちだが妻である彼女だけがメイドのように料理を作り、お茶を出す一方、彼女の夫はソファにふんぞり返ってお客さんと談笑していた。これでいいと本人は思っているのかな。。。とやや心配になったが、理由はわからないがその後離婚したらしい。

 女性総合職としてよくあるパターンは、1)独身のまま仕事を続ける  2)外資系に転職 3)退職してエリートの夫の転勤に帯同 4)フリーランス、起業――といったところだろうか。

2017年4月4日火曜日

おいしさとは何か?

 おいしいと感じるとき、なにが違うのだろうか。

 先月米国メイン州へ行き、現地のロブスターを食べる機会があった。これまでワシントンDCやボストンの高級レストラン、ロブスターサンドの店でも食べたことがあったが、地元の店は別物であった。

 かつて米国留学中、「米国のシーフードだったら、とにかくメイン州に行きなさい!!」と言われたことがあり、それ以来とても気になっていたが、ついに足を踏み入れた。その意味がわかった気がする。

 現地の水産業者いわく「アメリカには戦争といった悪いイメージがあり、我々は損をしている」と。確かにメイン州のロブスターはアグレッシブさとは対極にある。

 まずは「自分はおいしいでしょ!」という前面に出た主張がない。 これとは逆に、一般的な高級レストランでは皿に盛られた一品一品に繊細だが明確なメッセージがある。

 あくまで自然、そしてプリプリで全体として最終的に深い満足感をもたらす。 同じ皿に盛られているのはゆでたイモとトウモロコシ、パン、つけて食べる用の溶かしたバターのみ。そこがイギリスっぽさも髣髴とさせ、それ以上の誇張がない。

 自分がすごくハンサムなのに気づいてもいないイケメン、化粧やファッションをまったく追求しない生まれながらの美女。生まれ育ちのよさだけが際立つ、いい意味での田舎っぽさ。

 おいしさ、さらに言えば魅力とは何か、この数日間ずっと考えている。