2021年1月10日日曜日

緊急事態宣言下のTOEIC本試験

  昨年はコロナの影響で半年間TOEIC試験は中止になった。だが今回の緊急事態宣言は飲食店への時短営業などにとどまり、大学入試も行われるため、TOEIC試験も本日、予定通り実施された。

 とにかく集中力が勝負なので睡眠不足は大敵だが、昨晩Readingの勉強にはまって5時間しか眠れなかった。午後の部に申し込めばよかったと後悔したが、朝早く起きて冷蔵庫のように冷え冷えする中を駅まで歩いていると目が覚めてきた。

 会場の東京学芸大学は、36年前に共通一次を受けた懐かしい場所だ。すごく寒かったのをよく覚えているが、今日も窓開け換気のため寒かった。コートをひざ掛け代わり、マフラーを座布団代わりにして正座をして足を温めながら受験した。

 東門から入ろうとしたが閉まっていてあせった。どうやら正門しか開いていないようで案内の看板もほとんどなく、TOEIC会場は中程度の大きさの教室5つだけでひっそりとしていた。私と同じように迷っている受験者が結構いた。主催者側は正門しか入り口がないことを受験票の案内に明記すべきだった。 

 試験手順の説明やListeningの音声テストの時に、思いっきり咳をしている受験者がいて、試験官に再受験するか聞かれていた。それでも彼は居残り、Listening本番中にも咳き込んでいた。私の席は離れていたが、それでも気になったので、周囲の人は感染の可能性も含めてかなり迷惑だっただろう。

「時計は腕時計以外は認めない」という指示にもかかわらず、小さな目覚まし時計を置いている受験者もいた。

 試験開始前から突っ込みどころ満載だが、Listeningが始まると公式問題集にも登場しない新たなオーストラリア人男性の声が聞こえる。「えっ? こんな人いたかな?」というその声はかなり聞き取りにくい発音だった。

 さらには公式問題集からは姿を消していた、独特のイギリス英語を話す中年女性が復活していた。若いイギリス人女性が新たに登場していたのだが、「彼女の発音はわかりにくい」とTOEIC満点を92回取った予備校講師も言っていた。

 私のイギリス大学院留学やロンドンで生活した経験から言えば、2人とも大学教授や典型的な中流階級の話す、いわゆるPerceived Pronunciation (PR)ではない。中年女性は感情を込めて話すので文脈から意味を取りやすいが、若い女性は無感情に近く早口なのがわかりにくい理由の一つになっている。

 まとめてみると、今日のListeningのナレーターラインナップは以下の通り。

・イギリス人 中年女性(韓国で発売され、アマゾンで入手できる過去問に頻繁に登場する)

・イギリス人 若い女性(発音がわかりにくい)

(この2人が同時に登場することは珍しい。)

・アメリカ人 中年女性

・カナダ人 中年男性

・オーストラリア人 若い男性(声がくぐもっていて聞き取りづらいが、公式問題集で何度も聞き直して修行すれば、ある程度聞き取れるようになる。)

・オーストラリア人 年齢不詳男性(←今回初登場)

 公式問題集にはもう1人、やや聞き取りやすいオーストラリア人の若い男性がいるが、今日のテストには登場しなかった。 

 かなり意外だったのは、Part 2で短い質問や発言への反応を選ぶ問題で、物の値段を聞く質問に対して「〇〇円」という回答があったことだ。これまでの模試や問題集では単位はドルだけだった。これは日本人受験者への何らかの忖度なのだろうか?

 新たな聞き慣れないオーストラリア発音でListeningはつまづいたが、Readingは見直す時間を十分に取ることができ、正解と思う根拠も全て確認できた。そうは言っても、過去問では「あちゃ~~」としか言いようのないケアレスミスも犯してきたので、予断は許さない。

 とりあえず何かに挑戦して試験を受けに行くというのは、緊張するが気持ちがいい。なんというか若いままでいられる気分になる。

 TOEIC受験勉強の過程で貴重な発見もあった。私はオーストラリアに行ったことはないが、オーストラリア人の仕事仲間が2人いる。2人ともきれいなイギリス英語を話すので、私はオーストラリア英語とイギリス英語は同じ発音なのだと思い込んでいた。だがオーストラリアの公共放送ABCを聞いてみると、確かにTOEICのナレーターのような発音をしている。「サイルズ・レポート」と聞いて、サイルという名前の人が書いた報告書かと思っていたら、sales reportだった。

 つまり私の仕事仲間は、一般的にはオーストラリア発音にはなじみがないことを認識して、あえてイギリス英語で話して伝わりやすくする努力をしていたのだ。

 またTOEIC独特の頻出単語を覚えるなど、受験勉強をしていると話すと応援してくれる友人が数多くいてうれしくなった。

 帰り道に学芸大の最寄駅・国分寺駅近くのカレー店で、遅めの昼食を取った。かなり大きくてモチモチしたナンを食べながらほっと一息をつき、今後の対策について考えた。