先日帰宅してポストを開けると、不動産の広告が入っていた。
都心一等地の高台に建つ大手HMの築浅注文住宅。ほぼマンションしかないこのエリアで150平米を超える敷地の物件は、ものすごく稀少である。
一戸建てにこだわりのある私としては、とにかく見に行かなければと思った。
立地は素晴らしいの一言。この都心のど真ん中で、周囲の建物とも適度な距離があり、全方向から光と風が入る。そして二階のバルコニーからも眺望が抜けているのには驚いた。こんなところがあるんだ。。。こうした、ほぼありえない希少性により、ただでさえ全国トップレベルの高地価エリアの平均価格より、さらに土地の坪単価が200万円高い。
しかしながら、壁紙やカーテンなどの内装がギラギラした安っぽい成金趣味であった。立地は最高なのに家の趣味が悪いのがかなり残念である。
それにしても、わざわざ注文住宅を建てたのに、どうしてオーナーは売りに出すことにしたのだろうか。
不動産店の営業マンは「家を作ってみたら大きすぎたので」と電話口では言っていた。だが当日担当者いわく「ライフスタイルが変わった、ということで、それ以上のことはわかりません」
なんとなく直感で思ったのだが、離婚することになったのだろうか。家の中は夫のライフスタイル中心で妻の好みと思われるディテイルが皆無と言っていいほどない。全体としてとても暗い雰囲気で、たとえキャッシュで買えるお金があったとしても買いたくないなと思った。
ありえないほどの好条件の立地でありながら、この家に住んでも幸せな気分にはならないだろう。
帰宅して、正直ほっとした。ああ、やっぱりここが最高だったんだ。幸せとは何か、貨幣価値とは何か、理想の家とは何だろうか。いろいろと考えさせられる一日であった。