2018年6月16日土曜日

人生と買い物の共通点

 クレジットカードはどれか一枚に支払いを集中させないと、いくつも持っていたところでポイントや特典が分散して使い物にならない。このため商業施設は競って独自のクレジットカードを買い物客に勧めてくる。

 だが結局のところ、一つの商業施設で全ての買い物をすることにはならない。「よし、今日は洋服を買うぞ!」と出かけても、そういう時こそピンと来るものは見つからない。例えば、この週末は久しぶりにそんな気持ちで新宿の高島屋を訪れたのだが、ショックなことに私の好きなヒューゴボス、ハロッズといったブランドは撤退していた。

 ヒューゴボスと言えば7年前に買ったスーツが太って着られなくなり、まあ別にBMIの数値では肥満じゃないんだしと思い、別のメーカーの品を探したこともある。だが、やはり色んな意味でこのスーツ以外にはないという結論に達し、再び着られるようになるがために減量した。それほど私にとって価値のあるブランドだったのだ。

 ハロッズはお嬢様風のツーピース、ビニール製のトートバッグなどを持っているが、なんと高島屋や三越だけでなく日本全体から撤退してしまったらしい。ローラアシュレイもこの夏で日本を完全撤退で、ワタシのイギリス趣味をどうしてくれる。。。

 呆然として店内を歩いていると、ウイリアム・モリスの布団カバーが目に入った。上記ブランドやリバティと同様、いかにもイギリスっぽい柄のデザインでロンドンのモリス記念館に行ったことを懐かしく思い出す。

 そして大塚家具で勧められた羽毛布団と同じ寝心地の品が、セール品として4分の1の値段で売っていた。まさか高島屋で寝具を買うとは思わなかったのだが、これは買うしかなかった。

 電車で来たのか確認したうえでコンパクトに持ちやすく包装してくれた。そして、この買い物によって抽選ができるので、1階のルイヴィトンの前のカウンターに行ってみてくださいと言われた。

 その抽選カウンターの目的は高島屋のクレジットカードの勧誘であった。年会費無料のカードは既に持っているが、年間でセール以外の品を相当額買わないとポイントを金券に交換できず、結局無駄になることも多かった。

「高島屋さんが自分のところで、いつも買い物してほしいのでカードを作ってもらいたいお気持ちはわかります。でも今日は本当は洋服を買おうと思って来たんですが、ピンと来るものはなかった。それで布団を買うつもりはまったくなかったんですが、すごくいいものがありました。今回は高島屋さんでしたが、そういうことは松屋でも起きるし、どこでも起きる。だから、最初から〇〇でしか買い物をしない、という発想はないんですよ」

 つい長々と感想を述べたが、私よりやや年上に見えた女性店員はじっくりと話を聞いてくれた。こういう余裕があり、客に嫌な思いをさせないのはさすがだと思った。

 そして自分で話していて、買い物の偶然性は人生とも共通点があると感じた。「〇〇を絶対に手に入れる!!」と目指して行動しても、思いが強いほど叶わないことも多い。その一方で、まったく期待していなかった素敵なことが偶然に起きる。

 犬も歩けば棒に当たる。まずは一歩踏み出す、ということだろうか。