ゴダイゴのタケカワユキヒデ氏がキュートな笑顔とつやのある長髪を揺らせながら歌うテーマソングが気に入っていた。親戚の叔父さんの家に遊びに行ったとき、いとこの部屋に大きなポスターが貼ってあったのも鮮明に覚えている。
だが、つい最近までこの1979年の映画を見る機会がなかった。
ネットサーフィンをしてたどりついたスペイン語の字幕のついたビデオで、封切後40年近くにしてついに見入ってしまった。
細かいストーリー展開はWikiに譲るとして、この作品が訴えたかったと思われるテーマはいくつかある。
銀河鉄道999はお金持ちしか切符を買うことのできない宇宙旅行の鉄道で、土星や冥王星など太陽系の星で停車しつつ進んでいく。最初の停車駅の土星では、居住者は何をしてもいい自由があるゆえ、どこで誰に襲われるかわからない。外出するのも命がけ。なんとなく、銃を持つ自由が許されている社会、資本主義でお金を好きなだけ好きな方法で稼ぐ自由が許されている社会などを想像させる。
そして限りある命と引き換えに永遠の命を約束する機械の身体を手に入れたものの、やはり元の人間の身体がよかったと後悔する人々が出てくる。
デジタルの世界のメリットを享受しつつも、今更ながら黒電話、葉書や封書が懐かしいといった感覚とも共通するものがある。
「かわいい子には旅をさせよ」という。主人公の星野哲郎は運よく切符を手にして、確かに冒険をして見聞を広げ視野の広い大人へと成長していく。
日本の若者の内向き志向だとか言われるが、例えば米国私立大学は1年間の授業料だけで今や日本円で年間600万円もする現状と、相当なお金持ちでないと切符の買えない銀河鉄道999が重なって見える。
