2022年10月27日木曜日

一軍と二軍、ノンプロの違いとは

 特定のチームのファンとして野球観戦に行くということは、つまり勝つために応援することだ。勝利の瞬間を味わい、ヒーローインタビューまで見る楽しみもあるが、その一方で負ければお通夜、もしくは汚いヤジに気分が重くなる。

 こうしたプレッシャーなしに、もっと気軽に野球を楽しむ方法はないだろうか。

 最近は野球の結果や関連記事をよく見ているためか、いろんな野球情報がヤフーのトップページに出てくる。そんな中に巨人と社会人野球の練習試合のお知らせがあった。

 これは面白いかもしれない。

 どちらが勝とうが私には全く関係がない。

 社会人野球は阪神・近本選手(大阪ガス出身)、もっと前では江本投手(熊谷組出身)などプロでも即戦力となる選手も結構いる。だが社会人野球のプレーは一度も見たことがなかった。

 巨人ファームの本拠地・ジャイアンツ球場で昨日行われた、巨人対日本製鉄かずさマジックを観戦した。入場無料で定員1500人。午前11時半開門、12時半試合開始。予約不要、そのまま会場に行けばいい。

 最寄駅は京王よみうりランド。高台に位置するプラットフォームの外側にはススキが生い茂り、思わずユーミンの「まぶしい草野球」が脳内を流れる(😂)。

 ファームとは言えプロ、社会人野球もプロ予備軍という位置づけで草野球ではないが、ジャイアンツ球場が見えてくる風景は、思わず草野球という言葉を連想させる。

 午前11:45頃に会場に到着すると、巨人の選手たちが練習をしていた。大声を掛け合い、どこか学校の部活すら彷彿とさせる。

 もしかして入れないか立ち見かな?と思っていたが、その心配はなく、3塁側上段の見やすい席がガラガラに空いていた。さらに上側で屋根のついた席や1塁側前列は結構うまっていた。

 試合開始が近づくと、なんと原監督やコーチ、スタッフと思われるグループがバックネット裏の関係者席に現れた。原さんは着席する前に帽子を取って周囲の観客に一礼した。

 私の席から原監督まで、おそらく50メートルくらいはあったかもしれない。この写真はスマホのカメラでズーム撮影したものでピントにかなりの限界があるが、先日動画で紹介したズーム式の双眼鏡で最大倍率(24倍)で確認すると詳細がわかり興味深かった。

 原さんのジャンパーについている背番号83はもちろん、手の甲のしわ、隣に座っている人がバッティングのジェスチャーをしているのにうなずいている様子など。

 3塁側の席から巨人ベンチを見ると、選手たちが談笑している表情も見える。投手は全体のフォームを見たい時には8倍、顔つきをアップで見るには24倍、というふうに使い分けられる。

 ただし倍率が高くなるほど手振れの影響が出るため、膝の上にバッグを置いて腕を固定するなど工夫し、なるべく手振れがしないようにした。慣れてくると手で双眼鏡を支えるだけでも手振れ頻度は低くはなる。

 どうしても手振れは結構するが、その合間の瞬間に細かい表情やニュアンスを確認するのは可能である。

 野球観戦は試合の流れを追うのが主であり、観劇やコンサートとは違って、選手の表情や詳しいフォームを見たい時間はそれほど長くはない。このため、手振れ防止機能はついていないものの、今回購入したニコンのSportstar Zoomという双眼鏡にはかなり満足している。

 話を試合に戻すと、二軍の試合だと思っていたが、巨人側はスターティングメンバ―の打線を一軍の選手で固めていたようだ。1回裏、巨人はノーアウトでヒットや四球でフルベースにして満塁ホームラン。それでも延々と攻撃は続き、一挙に6点が入った。

 おいおい。。こんなんじゃ夜になっても終わらないのかな?と思っていたら、次回以降は二軍選手を登場させ、日本製鉄の投手は0点で抑えていった。5回表には日本製鉄にもヒットが出て1点を返したものの、その裏に巨人は1点を追加。

 その後、原監督いわく「来年2月1日にもこの状態だったら、一軍スタートも十分あり得る」というほど調子のよい投手を投入。日本製鉄のバッターの大半は球にかすりもせず、三振の連続。バットに当たってもピッチャーゴロくらいで、それすら珍しい。

 一軍の試合では、たとえ完封で抑えられていても、少なくともバッターはファウルで粘る、外野フライを打つ、くらいはできる。だが一軍レベルの投手には、社会人野球では全くと言っていいほど歯が立たないようだ。

 しかしながら、昨日の試合を見る限りでは、巨人の二軍と社会人野球にはそれほど大きな違いはなかった。

 結果は7対1で巨人の勝利だったが、最初から巨人がファーム選手だけで戦っていたら、もっと拮抗した試合になっていただろう。

 いろんな意味で面白い体験だった。スタンドには時折トンボが舞い、試合中にも選手やベンチから掛け声が飛び交う。午後には西日も差して文字通り「まぶしい草野球」に近く、素朴な野球の魅力を感じることができた。