約1カ月ぶりの都会である。千代田区は東京23区随一の都心だが、飯田橋となると用事がなければ来ない。とは言いながら、私の出生地はこのエリアにある東京逓信病院なのだが。。
江戸時代には外堀の内側は侍、外側は庶民が住んでいた。飯田橋には瓦版を配る人々がいて、お堀の内側の〇〇家で子供が生まれた、といったニュースを流していたという。このため今でも印刷業者は飯田橋付近に集中し、大日本印刷本社も市ヶ谷にある。
こうした歴史的背景のため、都内各地にある職業訓練センターのうち印刷・メディア関係のコースは飯田橋校に集約されている。メディアプロモーション学科も同校で開講されるため、授業見学に訪れた。
今回は私を含めて5人の見学者が集まり、同科のほかDTPオペレーターや印刷工を養成するコースも一通り案内された。本格的な2億5000万円のドイツ製オフセット印刷機もある。世界で最も美しいとされる印刷物、例えば風景の写真集や化粧品のカタログの印刷にはオフセット印刷機が使われている。
こうしたハイテク装置を含む職業訓練センターの費用は東京都の税金で賄われ、印刷業界の献金を受けていないという。だが印刷会社が受講生の採用を積極的に行い、同センターは印刷業界に労働力を提供する役割を担っている。
メディアプロモーション科は印刷会社の多角化に対応した人材育成といった意味合いのようだ。「学んだことを生かして起業するとか、個人事業主になりたいという志望動機はありですか?」と質問したら、かなりイヤな顔をされてしまった。
月~金、朝9時~夕方5時という設定もサラリーマンの生活に慣れてもらわないと困る、ということなのかもしれない。いずれにせよ、かなりの時間とエネルギーを要する。受講中の半年間は別のことは全くできないだろう。
しかも通学に片道2時間かかる。学生時代も同じように、郊外の自宅から当時北区にあった東京外国語大学に片道2時間以上かけて4年間通学したが、若かった当時でもかなりきつかった。今となっては、もう通勤自体が無理という気もする。
面白そうなコースなので週2~3日で半日程度なら受講してみたいのだが。。こういう発想がすでに勤め人の感覚からズレているのだろうか。