私の好きなドラマSex and the City (SATC)の一場面。ある登場人物が高層階のパーティー会場の窓から外へ転落、周囲の人々は"This is the end of an era"と言う。ある時代が終わった、と。
なぜここでthe eraではなくan eraなのか、明らかにこの人物が生きて周囲に影響を与えていた時代を指しているのにと思う。ただ"This is the end of an era"で一時代が終わったことを意味するイディオムとしてよく使われる。
昨夜まさにThis is the end of an eraと痛感する出来事があった。
トランプ政権の大幅人員削減のニュースですごいことになってるなと思っていたところ、LinkedInで元同僚がアップした投稿は勤続40年近い職場の廃止に伴いリタイアするという内容だった。
私にとって元同僚は国務省を象徴する存在であり、ザ・公僕というか、ブッシュだろうがオバマだろうがトランプだろうが、誰が大統領になっても国際会議で爽やかにUSAを代表するお手本のような人物。要するに「選挙で選ばれた人物をサポートするプロ」だった。
こういう人でも追い出されるのかと思うと、もはや「誰かのために働く」こと自体がリスクの時代になったと実感する。
私が思うにトランプ氏がやっているのは、ただ単に自分の政策に合わない部署を廃止するだけでなく、AIによって代替可能な作業はとことんAIに任せ、財政赤字を削減していい加減に毎度恒例の議会との政治劇をお終いにするということなんじゃないだろうか。
ただそれでも世間は人手不足なのか、FIRE生活でブランク5年の私にも時折仕事の話が舞い込み、興味を引かれた案件にはとりあえず書類を送ってみた。事前にChatGPTにCVを見てもらったところ、まさに秒でカバーレターと最新CVを見やすく整えてWord添付ファイルの形で返送してきてビックリ。すでに蓄積された情報と明確な指示があれば、経験〇〇年はもはや意味をなさない。
過去の実績やすでに存在する知識体系を加工する作業であれば、AIのほうがはるかに効率的なのだ。
逆に言えば、人間の生々しい主観、天から降りてきた発想を絵筆に乗せてキャンバスの上で予測不可能な表現をする油絵、現場に行かないとわからない雰囲気、臭い、温度感覚を表現する動画など、過去の蓄積では太刀打ちできないアナログ的なものの価値がより一層高まるのではないだろうか。