2021年6月30日水曜日

クルマは終焉に向かうのか?

 1980年代のバブル期を象徴するアイテムとして、紺色のBMW3シリーズを六本木通りなど都内各所でよく見かけた。中年になってようやく手に入れた時にはうれしくてたまらず、運転のしごこちは最高だった。

 米ドラマ「ビバリーヒルズ高校白書」では、ブロンドの美少女ケリーが赤いBMWカブリオレで通学。1991年にシーズン1が始まり、もう30年も経つとは驚きだ。

 イギリス留学前に愛車は手放してしまったが、その後はネットショッピングが急速に発展。日常の買い物はオンラインで済むようになり、実際の店舗よりもアマゾンや楽天のほうがはるかに選択肢が広い。旅行も高速料金のかかるドライブよりも、新幹線で行ったほうがラクで快適、安上がりでもある。

 地球温暖化への関心が世界的に高まり、ガソリン車に代わって電気自動車や自転車へと時代は移り変わっている。過去20年で日本の新車販売台数は約20ポイント減少し、将来的には自動運転機能のついた空飛ぶタクシーが主流になると予測されている

 こうした時代の流れや未来予測を知ってはいたが、それでも何が欲しいかと考えていくと、BMWカブリオレがぱっと思いつく。だが検索してみると、1シリーズのカブリオレは2014年に販売終了。

 さらに驚いたことに、昨年末にBMW東京の新宿店と高輪店が事実上閉店(他店舗に統合)、杉並店は2013年に別会社に売却されていた。現在では東京ベイ、青山、勝どきの3店舗しかない。

 2000年はコロナ禍で外出自粛が続いて高級外車の販売台数も軒並み減少し、BMWは前年比23.7ポイント減と大きな落ち込みだった。その一方で、ポルシェは前年比+1.2ポイントと微増である。

 ざっくり言えば、零細企業経営者や先行き不透明な大企業の社員といったプチブル層が打撃を受ける中、コロナ禍でかえって収入の増えたIT関連企業や投資家などの「億り人」がより高い買い物をするようになった、ということなのだろうか。

 そもそもクルマの役割として移動手段というよりも、道楽という意味合いがますます強くなっているのかもしれない。

2021年6月28日月曜日

官庁の不正防止に関する考察

  経済産業省の職員2人が、同省管轄のコロナ対策給付金を騙し取った疑いで逮捕された。容疑者のうち1人が入省前に設立した架空会社を使い、申請・受給していたという。

 こうした不正の再発を防止するには、どうすればよいのだろうか。

 会計検査院は国の収入支出の決算を検査する機関である。今回の事件は警察への内部摘発でわかったそうだが、このような形で発覚しなかった場合、通常の検査によって摘発されたのだろうか。

 今回の事件で思い出したのが、米政府のOIG(Office of Inspector General)という組織である。OIGは各省庁の内部組織として存在し、自らの官庁の業務・会計が適切に行われているのかを検査する。各部署を定期的に検査するほか、問題を発見した職員や外部の人からの報告を常時受けつけている。

 私が所属していた国務省にもOIGはあり、約5年おきに定期検査が入っていた。本部から検査官が訪れ、各職員にインタビューを行う。

 ブッシュ息子政権時にある閣僚が来日した際に、日本政府や自治体との会合など関連業務を断り、相当な勤務時間を観光に使っていた。受け入れ側の米政府職員らは憤懣やるかたなかった。

 こうした不正を防ぐため、私はOIG訪問時にこの件を報告した。しかしながら、当時の検査官からは「東京はいいほうだ。ローマやパリでは日常茶飯事だよ」と一蹴された。最終的には、全てがうまく行っているといった内容の報告書が出された。

 OIG組織が官庁内部にある限り、検査は機能せず自画自賛に終わる。検査人員の半数は外部から導入すべきだ。そう感じた私は、約5年後の次回OIG訪問の事前アンケートにそう書いた。

 2回目のOIG訪問でのインタビューでは、検査官が開口一番にこう言った。「あなたのアンケートはじっくり読んで検討しました。その結果、OIG検査のやり方を変えました。つまり検査官の主観的な感想ではなく、各事案を法令に則っているかどうかで判断することにしたのです」

 これは素晴らしい進歩であり、私は喜んだ。結果的にはOIG運営方法の改良にとどまり、外部検査員は見送られたものの、「もっとひどい事例が普通なんだから、まだましな件を指摘するな」という、おかしな論理はなくなった。

 最終報告書は、本当に身内が行ったのかと思うほど本質に迫り、組織の自浄能力を示す内容だった。民主主義と言論の自由を標榜する米国の真骨頂と言えるこのレポートは、インターネットで全世界に公開されている。

 米国の真骨頂と書いたが、正しくは国務省である。その後私は米政府内で昇進・異動して商務省で働いた。商務省職員の名誉のために述べておくが、これは個人というより組織に関する感想である。

 米国商務省は私が所属していた海洋大気庁のほか、国際貿易庁など業務内容が異なる官庁の集合体である。こうした複雑な組織背景もあり、問題点を同僚の間でグチることがあった。「それはOIGに報告すべき事案だよ」と私が言うと、驚いたことにベテランの同僚はOIGとは何かすら知らなかった。

 商務省のOIGへの報告書式を見ると、国務省のそれとはかなり異なっている。

 国務省では内部告発者を守るため、国務省職員からの報告は自動的に匿名扱いになる。だが商務省のシステムでは、報告する人、報告対象、さらにはその事案がどの法律・規則に違反していると思うかを述べなければならない。弁護士など法律の専門家でないと難しい。結果として報告するハードルが高くなる。

 同じOIGというシステムでも、官庁によって運営方法や規則が異なる。それに加えて、運営する職員の質によっても結果は大きく左右される。

 私の率直な感想を言えば、どの組織も玉石混交ではあるが、玉と石の比率や最低レベルはかなり異なる。一般的な傾向として、入省の難易度と職員の学歴レベルが高いほど優良官庁であり、常識のある職員が報われやすい。

 官庁や大企業といった組織では、事なかれ主義や保身が重視される。このため組織全体をよくしようと真剣に考えて改善点を指摘する人はあまり多くない。志が高く勇気のある人材はまれであり、だからこそ、そうした少数の真のエリートによる発言・行動を促していかないと組織は向上しない。

2021年6月10日木曜日

無職でヒマな生活でわかったこと

  朝起きて「今日は調子がいい」という時もあれば、「まだ布団の中で眠りたい、できれば一日中。。」という日もある。一人暮らしの無職なら、その日の気分でどうにでもなる。

 仕事を辞めて1年近く、わかったことがある。

1)健康になる

 毎日十分な睡眠を取ることができ、退職後は平均9時間近く寝ている。時間があり外出もしないため、コンビニ食に頼らず自炊で栄養バランスもよい。仕事のプレッシャーや複雑な人間関係がなく、ストレスフリーな生活になる。

2)お金をあまり使わない。

 通勤しないためスーツ、靴、コート、バッグを新調しなくていい。疲れたら昼寝三昧なので疲労は蓄積せず、マッサージに行く回数は激減。外食やコンビニにもほとんど行かないため、食費も抑えられる。小旅行や外出は最安値の平日に行く。結果として月10万円ほど出費が減った。

 このため予定よりも老後資金に余裕があり、お金のために働く必要はない。遊びが人生のトッププライオリティ―となった。同じように退職後の人生を楽しんでいる知人のツイッターをフォローし、次の行先の参考にしている。

3)本当に好きなことを追求できる 

 組織に勤めていると業務内容の変更や異動、上司の意向などによって、いつも興味のある仕事内容を担当するわけではない。

 自分を振り返ってみると、米政府に勤務中は当然「アメリカ・ファースト」であった。ブッシュ、オバマ、トランプ、バイデン。。誰が大統領であれ、彼の言うことが正しい。大統領が決めた優先分野を重点的に勉強する。米政府の意見を通し、米産業界をサポートするために働く。

 だが客観的に見て、米政府や米企業はいつでも正しいのだろうか? そうでないことは火を見るよりも明らかだ。米系に限らず、どこでも同じことが言える。

 客観的な事実にもとづき、自分の意見を100%正直に表現することで、本当に好きなことを追求できる。

2021年6月8日火曜日

アンチエイジングの方向性 どんな中年を目指すべきか?

 肌のたるみ、ハリ不足、白髪などが気になり始めたのは30代後半だった。50代半ばになると、一世を風靡した女優でも老化は隠せない。若い頃に絶世の美女だった人ほど、当時とのギャップを感じさせてしまう。

 ブルック・シールズが最近インスタの写真をアップした。昔のドレスを着用した娘と写っている。今でも本人のほうが娘より美人だと思うが、22歳の頃と比べると差は歴然としている。


 タレントの高見恭子が自身のブログにアップした写真は、痛々しいほど不自然だ。ヘアカラーのしすぎか髪はボロボロ、厚化粧で妖怪のように見える。若い頃を再現しようと努力しすぎて、おかしな方向に行っている感じだ。



 そんな中、還暦を過ぎても自然な笑顔を見せるのがキム・キャットラル。米ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」のサマンサ役で知られる。サングラスをしているため目尻のしわはわからないが、全体的な雰囲気はいい。



 若く見えるという点では、59歳を迎えた松田聖子は驚きとしか言いようがない。


 ここまで本当に若い人は例外であり、10代の服装をしても大丈夫なレベルを目指すのは、大半の人にとっては非現実的であろう。 

 非現実的と言えば、多くの芸能人のインスタ写真の共通点は、かなり痩せていることだ。おそらく標準BMI未満で、テレビやファッション雑誌の基準に合わせている。それでも20代であれば若々しいが、50代以降で瘦せすぎていると貧相でより年を取って見える。ただ太っていればいたで中年太りにしか見えない。

 あとは漠然とした言い方だが、頭のいい人、幸せな人はより若く見える。

 こうした例から、今後のアンチエイジングの方向性を考えてみる。

・髪や肌にダメージを与える要素を排除する。
・十分な睡眠時間を確保し、栄養に気をつける。禁酒を続行。
・定期的に写真を撮って、自分を客観的に見つめる。