2016年12月17日土曜日

独身のメリット

 フェイスブックにアップされた幸せいっぱいの結婚式や子供の写真を見ると、独身で白髪が増え、運動をさぼり脂肪のついてきた自分はこれでいいのかとあせる。

 だが全ての物事にはよい面と悪い面があり、負け惜しみを覚悟で独身のよい面をあえて数え上げ、熟考していくのも、年末年始の一つの過ごし方かもしれない。少なくともネガティブな面をグダグダと自ら強調するよりは生産的であろう。

 まずは、いまだ保守的な日本では特に、家庭における女性の地位は高くない。法的にどちらかが苗字の変更を迫られ、大多数の女性が自分の苗字を捨てる。そして夫の仕事、勤務地に合わせて生活の仕方を変える。結果として仕事を辞め、家事などの雑用の負担を負う。洗濯や掃除が好きであればよいが、私にとっては部屋がきれいでバランスの取れた食事が取れる限り、そうした作業は最小限が好ましい。

 結婚、子供、仕事の全てを"Have it all"することが勝ち組だとか、幸せの象徴といった考え方が米国などほかの先進国にもあるが、果たして本当だろうか? 家のリノベーション、家事、子供の世話に息絶え絶えになり、仕事をパートタイムに変えた女性と最近話した。私が最近読んだ政治関係の本の要約を紹介すると、「そんな読書の時間はとてもない」と言う。

 自分はスーパーウーマンでなく、どちらかと言えばダラダラするのが好きで疲れやすいので、多くのことを同時にはできない。独身を選ぶことによって初めて、仕事と直接関係のない国際情勢や政治の本を週末に読む余裕が生まれ、その結果、仕事への考察力も深まる。

 独身でしかもボーイフレンドもいないとなれば、彼が浮気していないか心配する必要もない。私の観察からいえば、魅力的で仕事ができる有能な男性ほど女好きで、自分の発言や行動のつじつまを合わせる論理性も持ち合わせているので、どこで何をしているのかモニターするのは至難の技である。

 そんなことに拘泥するくらいなら、新しい仕事の内容を熟知すべく、中心人物をつかまえて話を聞くとか、関連の書類をすべて熟読することにエネルギーを費やしたほうが、よほど生産的であり、職業上の地位を守ることにつながる。

 寂しさが唯一のネックであったが、この半年ほどやっているオンライン英会話で毎日30分、好きな先生と会話を楽しむことによって、これもほぼ解消した。いくら友達や恋人でも、自分の都合のよい時間をいつも空けてくれるわけではなく、そうした希望はわがままでもあるが、お金を払ってこうしたプログラムに入れば、予約した先生は約束を守り、新しいボキャブラリーまでていねいに教えてくれる。

 老後をどうするとか、そうした心配も、莫大な教育費の代わりに自分のために貯金しておけば、万が一の時の入院費用や老人ホーム入居費用にも充てられる。

 通勤がきついなら、職場まで徒歩圏内にマンションを借りればよい。家族向けと違い独身用なら費用も相応で済む。

 こう考えてみると、「大変だ、大変だ」と一般的に言われていることの大半は、独身生活を選べば解放されることに気づく。