酷暑の夏が恒例となり、40度を超える気温や熱中症はもはや風物詩となっている。天気予報は危険な暑さを警告し、気象予報士は天気図を使って気圧配置など暑さの直接的な理由を説明する。
だが地球温暖化という長期的な背景を解説することは、ほとんどない。二酸化炭素など温室効果ガスの増加が主因であることは明らかだが、これを抑制する方法も言わない。環境省の啓蒙活動「クールチョイス」をメディアはほとんど紹介しない。
これとは対照的に、新型コロナウィルスについては最新情報を詳細に報道し、厚生労働省の「3密回避」政策を頻繁に取り上げる。結果として、日本人で「3密」を知らない人は皆無に近く、街に出れば100%近い人がマスクをつけている。
コロナの影響を受けた企業や労働者への補償、一律給付金など総額で200兆円を超える国家予算が計上された。その一方で酷暑のため炎天下の工事を延期しても、その間の補償はない。
人間の性質として、直ちに影響のある事柄に意識が集中する傾向がある。重要な問題ではあるが長期的にじわじわと影響が出る事柄に関しては、つい後回しにしがちだ。ベストセラー書「7つの習慣」はこの現象を図式化し、長期的に影響のある重要な問題について意識的に取り組むことを勧めている。
地球温暖化の認知度を「3密」レベルに高めることができれば、かなり個人の工夫や努力を促すことができるだろう。