大手メディアの欺瞞が暴かれるなか、馬渕睦夫元在ウクライナ日本大使は政治家や軍人の回顧録、シンクタンクの報告書、歴史書などと現状と照合し、そこから論理的に導く分析が冴えわたっている。
近著「2024年 世界の真実」は示唆に富み、印象に残っている部分を振り返ってみたい。
・この本を執筆中の2023年10月現在、日本の報道とは裏腹に、ウクライナ戦争はロシアがほぼ勝利しつつあり事実上終了している。
・紛争の議論に当事者以外の国が口を挟むことで、戦乱を長引かせるという歴史が繰り返されてきた。ウクライナ戦争しかり、第二次大戦しかり。
・第二次大戦前にドイツはポーランドとの交渉で、ドイツ住民が9割を占めるかつてのドイツ領ダンヒチの返還および、旧ドイツ領・ポーランド回廊内の飛び地である東プロシャとドイツ本土を結ぶ鉄道とアウトバーンの建設を認める要求をしたに過ぎず、妥協は可能だった。だが米国のルーズベルト政権はポーランドにナチスと合意せず強硬な態度を取るよう、けしかけた。ポーランドはドイツの要求に応じないばかりか、ポーランド回廊内のドイツ系住民の虐殺まで開始したため、ヒトラーは自国民保護のためポーランドに侵攻、第二次大戦の開始となった。
・ウクライナではロシア侵攻開始の1カ月後、2022年3月末に停戦案(クリミア帰属問題は凍結、ウクライナEU加盟は容認)が作られていた。ウクライナにとって呑めない案ではなかったが、英国ジョンソン首相が「ロシアと交渉すべきでない」と破棄させた。[追記:翌4月には英国諜報機関(SBU)がキエフ郊外ブチャで住民100人を虐殺、遺体を街中に配置→BBCが「露の仕業」と拡散。彼らこそ殺人罪と詐欺罪で国際刑事裁判所で訴追されるべき。]
・2022年10月20日、英国トラス首相が就任後1カ月半で突然辞任を表明。表向きの理由は「減税策の失敗」だった。その翌日、ロシアは「米英仏がウクライナで核兵器使用を準備している」と警告した。トラス氏は自国の核をウクライナで使うよう米国から圧力を受け、それを拒否したため辞任に追い込まれたのではないか。米国は世界で唯一、核爆弾を投下した国であることに負い目がある。自国以外の国に核兵器を使わせたがっていても不思議ではない。
・2024年3月にウクライナ大統領選が予定されているが、ゼレンスキーは立候補しないだろう。彼の両親はイスラエルに避難、豪邸を建てたと噂されている。ユダヤ教徒のゼレンスキーがイスラエルに移住する可能性は高い。(注:2024年2月、ウクライナは戒厳令を5月中旬まで延期を決定。戒厳令下の国政選挙は禁止のため、大統領選は延期された。先月東京で日本・ウクライナ復興会議が開催されたが、予定していたゼレンスキーのビデオメッセージがウクライナ側の都合で急遽中止となった。彼は近く退任すると考えれば辻褄が合う。)
・NATO東京事務所ができたとしても、日本は正式加盟国ではないので、日本が攻撃されてもNATO全体に対する攻撃とはみなされない。
・ディープステート(DS)は国家に戦争を起こさせ、戦費調達や復興によって金儲けをする戦争屋集団。通貨発行権を持つFRBはDSの作った民間銀行であり、紙幣を刷って政府にお金を貸して儲ける。通貨発行権を政府に持たせようとしたリンカーン、JFKはDSによって暗殺された。ニクソンはウォール街の国際金融家たちの税務調査を始めたことで、ウォーターゲート事件で失脚した。
・DSはユダヤ系財閥、学者、大手メディアで構成され、選挙で選ばれた大統領をすっ飛ばして軍人や官僚のエージェントに混乱を起こさせ開戦の引き金を引く。(例:プーチン大統領がクリントン大統領にロシアのNATO加盟を打診したところ、クリント氏はその場で賛成したが、その後「スタッフと話した結果」撤回したと、プーチン氏は先日のインタビューで述べている。)
・2015年11月、シリアのイスラム国(IS)攻撃に参加していたロシア空軍爆撃機がトルコ戦闘機に撃墜された。NATO加盟国トルコとロシアの戦争に発展しかねない事態だったが、これはトルコ空軍のDS工作員がエルドアン大統領の許可を得ずに行ったものだった。プーチン大統領はこの「DSの常套手段」を見抜き、トルコを責め立てなかった。これに感謝したエルドアン大統領はウクライナ停戦のため積極的に協力した。
・地政学的な緊張状態を維持するため、DSは東アジアで日本と近隣諸国の関係悪化を画策してきた。第二次大戦後、在日英国大使館は「対日平和条約において、日本に千島列島を放棄させる範囲を曖昧にしておけば、日ソは永久に争うことになり、西側連合にとっても有利になる」と意見を具申している。
・韓国人のキム・ワンソプ氏は著書「親日派のための弁明」の中で、米国が日本を再興させないよう韓国内で強力な反日洗脳教育を行い、産業面では日本経済を牽制するため先端産業をコピーさせ、韓国の経済発展を支援した。(注:クリス・ミラー著「半導体戦争」によると、この一環としてインテルはサムスンに巨額の支援を行った。)
・北朝鮮の拉致問題も日朝関係悪化を画策するDSの仕業だろう。1970年代の北朝鮮には日本統治下時代に日本語を学んだ世代、日本から帰国した元在日朝鮮人やその日本人妻など日本語能力のある人材はたくさんいた。わざわざ危険を冒して日本語教育のために日本人を拉致する必要などなかった。
・2015年2月のミンスク合意(露ウ独仏)でウクライナ東部のドネツク・ルガンスク地域に高度な自治を認める交渉を行うことが決まった。だがジョージ・ソロス以下DSが独仏に反発、ドイツには100万人のシリア難民流入、フランスにはパリ同時テロを引き起こした。この結果、独仏はミンスク合意への積極的な関与を控え、ゼレンスキーは同合意を反故にした。
・ウクライナ戦争でDSは事実上敗北したため、矛先をイスラエル・ハマス戦争に向けた。
・今やDSは没落、内部分裂している。コロンビア大学のジェフリー・サックス教授はDSのエージェントだったが、現在ではロシアを追い詰めたNATOが悪いと発言するなどロシアを擁護している。
・バイデン大統領はDSの画策した不正選挙(注:ドキュメンタリー映画"2000 Mules"が詳述)で当選、全米に大混乱を引き起こした。DSが弱体化する中、2024年11月の米大統領選でトランプ氏が返り咲くのは確実だろう。