2023年9月19日火曜日

驚愕の75歳 五木ひろしの変わらぬ歌声❣

 7月に郷ひろみ(67)のパワーと若さあふれるコンサートに圧倒され、さらに年上の大御所はどうなのだろうと思った。

 そこで真っ先に五木ひろしが思い浮かび、ググったところ9月に渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)で公演の予定があり、前から9列目中央のいい席があったので速攻でチケットをゲット。まだ残暑の厳しい中、昨日コンサートに行ってきた。

 今年デビュー59周年、75歳。初めて生のステージを体験したが、声質は20代の頃から変わらず、テレビで見るよりはるかに迫力があった。ささやくように歌う場面も自然な声量があり、サビの部分ではマイクを口元から50センチくらい離しても十分に聞こえてくる。

 この状態のまま、なんと59周年を記念して、この時代に歌われてきた流行歌59曲をメドレーで休みなしで歌い続けたのだ。「あゝ上野駅」から始まり、美空ひばりや石原裕次郎などのヒット曲をカバー、当時のドーナツ版写真が背景に映し出される。「およげ!たいやきくん」「だんご3兄弟」などの瞬間的な大ヒット曲、ピンクレディー、西城秀樹、中森明菜、松田聖子、安室奈美恵などなど。ジャニーズ系はあるのかな~~と思っていたら、SMAPの「世界に一つだけの花」だけ登場。最後はご本人の2023年3月発売「時は流れて」で締めくくった。

 五木ひろし自身が全てを選曲、スタッフが編曲して1時間におさめた。懐かしい曲を聴きつつ、当時が瞬時によみがえり、往年のスターや一発屋で終わった歌手を思うと、半世紀以上に亘り歌謡界の重鎮として活動することの凄さを実感する。

 この大メドレーが第一部、15分の休憩をはさみ第二部では持ち歌を披露という構成。琴の生演奏による「長良川艶歌」、ドライアイスの白い煙が流れる中を「夜空」「千曲川」「契り」といった馴染みのある曲が続き、ご本人のギター弾き語りで「よこはま・たそがれ」「おまえとふたり」など全16曲、なんと75歳の年齢に合わせて全75曲を歌い上げた。本名・松山数夫にちなんで数合わせをしたのだろうか。

 ステージ上では水を飲むこともなく、第二部の最後はファンへの感謝を伝えるメッセージソングで合計2時間半に亘るコンサートはお開きとなった。この間、声の衰えを感じさせることは全くなかった。

 あまりにも自然で本当に変わらない歌声なので「作詞・作曲していただいた先生方は旅立たれ、私は1年でも長く歌い続けていくのが使命だと思っております」といった内容のトークもシュールですらある。

 思わずポール・マッカートニーが頭に浮かんだ。2015年、当時72歳のポールが東京ドームで開催したコンサートでは「ああ、やっぱりこの年になると高音は苦しいね。それでも日本まで来て長丁場の公演はスゴイ」といった感想だった。

 メチャクチャ難しいことでも、あまりにも難なくクリアしてしまうがゆえに、かえって本来あるべき高評価には至らない仕事人は存在する。五木ひろしはそんな一人という感じがする。

 いずれにせよエイジレスの時代、なんでもやりたいことをサクッとやればいいじゃん。そう思わせてくれた五木ひろしさんのコンサートでした❣