2021年2月28日日曜日

TOEIC頂点に向かう山道の種類

 毎度TOEICネタで恐縮です。TOEICでするっと満点を取れる方の傾向は、一般的にこんな感じでしょうか。

・帰国子女、インターナショナルスクール出身など、子供の頃からバイリンガル環境にいる。

・複数の英語圏の国々で暮らした経験があり、イギリス英語のいろんなバリエーションやオーストラリア英語にも慣れている。

・通訳・翻訳など英語を使う仕事を日常的にやっている。

・英語ネイティブの配偶者がいて、日常生活を英語で送っている。

 最近の傾向として、ずっと日本にいて留学経験がなく、仕事で英語を使う環境でなくても、すさまじい努力でTOEIC満点を取る人も出てきています。オンライン英会話、英語圏大学の無料オンライン講座、YouTubeでタダで手に入る受験勉強のノウハウ、英語圏ニュース番組などで、英語学習の環境はこの数年で劇的に進化しました。これらを最大限に活用すれば自宅にいながらにして、海外留学とほぼ同じ状況を手に入れることができます。コロナ下で留学もままならず、留学中だとしても、いずれにせよオンライン授業で外出もできないとなれば、全く同じと言っても過言ではありません。

 そして私のように小中高大と日本の教育を受け、仕事の関係等で大人になってから海外留学や駐在を数年した経験がある、という方も相当数います。2016年より前の旧形式TOEICでは、こういう方でも模試4~5回でもやっておけば、おそらくTOEIC満点もふつうに取れたと思います。実際、私は2013年にほとんど準備もせず、Barronsの模試を2つやっただけで980を取りました。今思えば、あの時にもっとまじめに受験勉強していれば、さっさと満点を取ってTOEICは終わりにできたのに。。と後悔の日々です。 

 しかし、今更そんなことをグダグダ言っても仕方ありません。こうなったら、TOEIC最後の詰めのプロセスを詳細に報告して商売にしようかとも考えはじめました。というのも、私のようなタイプの人が満点を取るノウハウはどうやら世の中に存在していないのです。

 今の形式でも「国内育ち+大人の海外経験」タイプなら、少し準備すれば900~950は楽勝で取れるでしょう。なので、巷によくある「目指せ900点」といった教材は簡単過ぎると思います。

 そうかと言って、完全国内で満点を取った人が紹介する方法、例えば「平日夜に模試を2つ、土日は各5つやりました」とか「ひたすらディクテーション」「音読」といった体育会系のやり方は、きついだけで面白味に欠けて現実的に続かず、正直あまり意味がないと思います。

 このため私がやっている、あるいはやろうとしていることは、道なき道を行くわけですが、このプロセスをリアルタイムでご紹介することは、「国内教育+大人の海外経験」の方にお役に立てるかもしれません。そんなわけで、もしご関心があれば、私のTOEIC試行錯誤にお付き合いいただければ幸いです。

第263回TOEICに見られる新傾向

 ふう。。。今年2回目のTOEIC(第263回、2月28日午後の部)を受けてきました。

 Listeningでは自信を持てない回答があり、まぐれ当たりでない限り全問正解は逃しました。建築家の学術会議をバーチャルでやる、といった内容です。TOEICの出題もついにコロナ対応か?と思いました。Listening、Readingとも、いかにもザ・TOEICの頻出トピックである肉体労働系(リノベ、ガーデニング、運送など)はほとんどなく、最近のビジネストレンドの話題が目立ち、これは新傾向です。

 さらには初めて私用メールも登場! こりゃすごい。前代未聞です。最初にグダグダと出張の予定が書いてあり、メールの最後に「あなたの住む街に行くから、 夜にお宅におじゃましていいか? もしくは、あなたの予定がよければ1日早く到着することも可能」と書いてあります。質問は「このメールを書いた目的は何か?」で、回答は「予定を確認するため」で合っているはず。

 Readingは10分ほど時間が余り、文法や穴埋め問題も含めて念入りに確認できました。とりあえず時間は足りたので、それはよかったです。しかし、どこかに落とし穴があるのがTOEICの常なので、結果が来てみないと何とも言えません。

 さて、今後はどうしましょうか。

 今日の会場は新しい教室で空調も快適、スピーカーから近くていい席でした。会場や席は自分では選べないので、完全に運です。そして各回によって難易度も異なり、新傾向も見られます。このため、とりあえず勉強は続けて毎月TOEICの試験を受け続けていれば、数打ちゃ当たるでいつかは満点を取れるのではないかと思った次第です。いずれにせよ、模試・本試験とも楽勝で全問正解できるようになれば、今より英語力と頭の回転は向上しているはず。。

2021年2月27日土曜日

TOEIC980→990への長い道のり

  いよいよ本日午後、今年2回目のTOEIC受験が迫ってきた。

 現在のスコアは980で目標は満点。TOEICは偏差値で最低10~最高990のスコアが出る。受験者の平均レベルと問題の難易度によって点数が決まり、若干の不正解があっても990を取れるようだ。Listening(L)とReading(R)で各100問あり、990を取るにはLの正解数が97以上、Rでは99か100でないと難しいと言われている。L、Rとも全問正解すれば990は確実に取れる。

 これまで28回の模試を受け、全問正解はLで2回、Rで1回のみで、どうしても若干の不正解がある。勝敗を分ける質問はもはや英語の試験というより、複雑なクイズであり、頭の回転の速さと注意力が問われる。

 特に問題となるのは、RのPart7の読解問題である。最後にトリプルパッセージといって3つの長文が出てきて、それらから読み取れる内容が問われる。アカデミックな内容はほとんどなく、典型的なテーマは肉体労働の仕事である。

 「TOEICあるある」問題はこんな感じだ。1つ目のパッセージは、建設現場で使う品物を売るオンラインショッピングのページ。ヘルメット、溶接する際に着用する各種ゴーグル、ペンキの色と種類などの説明がある。〇月X日までセール中で、Aというゴーグルは◇%引き、合計金額が□ドル以上であれば送料無料、などと書かれている。

 2つめのパッセージは顧客からの注文書。3つ目は店から顧客へのメール。品番ND-280のペンキが品切れで、ND-280より値段の高いAD-391なら在庫がある。先ほど電話でAD-391を買っていただけると確認したので、御礼として今後の買い物に使えるXXドル分のクーポンを差し上げます、などと書かれている。

 それで「顧客が買ったペンキはいくらか?」といった質問がなされる。正解を出すにはサイト、注文書、メールを注意深く読んだうえで、結論を即座に導き出す必要がある。Rの制限時間は75分で100問あるため、平均すると1問を45秒で解かなければならない。実際にはRのうちPart5の文法・語彙穴埋め問題は比較的簡単なので、このパートを超高速で片付けたとしても、Part7は1問1分以内に解かないと厳しい。

 英語の勉強というよりゲーム感覚でテーマは工事現場、クリニックの受付、倉庫など自分が働くとは思えない場所ばかりで、「こんなゲームを必死にやって本当に役に立つのか?」という疑問との戦いでもある。

 こうなってくると「これだけ問題集を買い込み、受験料も払ってきたんだから、とにかく満点を取って元を取らないと悔しい」という、よくわからない動機しかなくなってくる。

 とは言いながら、「熊手(rake)」「出窓の物を置ける場所(windowsill)」「足場(scaffolding)」などTOEICならではの頻出単語、基本的なイディオムの知らなかった意味などを覚えることにもなる。

 この10点の差を埋めたら、どんな世界が見えてくるのだろうか。

2021年2月22日月曜日

コロナ禍がもたらす平等な社会

 コロナ禍は一向に収まらず、ビル・ゲイツ氏は最近のCNNインタビューで「来年の今頃もマスクをする生活だろう」と語っている。

 ゲイツ氏のような大富豪でも海外旅行、会食、観劇などは自由にできない。お金持ちかどうかに関係になく、世界中の多くの人々が現在できる趣味は、お金のかからない活動に限られている。読書、ブログ、動画鑑賞・作成、絵を描く、楽器演奏など。近所の散歩となると、有名人でない人のほうが自由にできる。

 天皇陛下の慰問先はオンラインによって、これまでは道路状態で困難だった僻地も可能にになった。会議やイベントもネットさえつながっていれば世界中どこからでも参加できる。都心のデパートに行ったり、車でスーパーやモールに行かなくても、ネットショッピングで事足りる。

 住宅価格の安い郊外や田舎、都心のマンション、大富豪の別荘、皇居――どこに住んでいても、やることは変わらない。前代未聞の全世界的な平等社会の出現という見方もできる。

 こうなってくると、そもそもお金を稼ぐ意味が問われる。苦労して働いて報酬を得ても、結局はお金のかからないことしかできない。そうなると給料に関係になく、やりがいのある仕事しかやる意味がない。中長期的に見ると、ブラックな職場は徐々に姿を消していくのかもしれない。

2021年2月18日木曜日

早期退職の日常で感じること

  勤め人をしていた頃、仕事がきつくて辞めたいと思うことは何度もあった。だが老後資金や将来に不安があり、どうにか続けていた。その頃に気になっていたのは、職場を辞めた人が日常でどう感じているか、だった。

 だが早期退職した人はよほど個人的に親しくない限り、元同僚とは話したくないと感じられることが多い。

 というのは自己都合で辞めたとしても、会社都合の退職よりも後味が悪いことも多々あるからだ。上司と合わなかった、組織の都合によっていじめられる形で耐えきれず退職に追い込まれた、とにかく我慢の限界に達した、など。会社都合の退職は人生のペースを乱され、当然ながら気持ちがいいものではない。いずれにせよ定年退職でない限り、なんらかの不満がなければ職場を去ることはない。

 そこで「仕事を辞めたいが、今後が気になる」という方のために、早期退職の日常で私が感じてきたことを語ってみたい。

 辞めた直後はいろんな感情が渦巻く。さらには辞めた後にもかかわらず、元勤務先に関して私の仕事とは全く関係のない問い合わせをしつこくしてくる人もいた。そういう人は私個人というより、私の元所属先の組織へのコネしか関心がないのは明らかで、速攻で縁を切った。世の中には人の気持ちがわからない人がいるものだと驚いた。

 長年の疲れがたまっていたため、とにかく寝たいだけ寝る。あとは家の片付けや修理など、忙しくてできなかったことをやる。コロナがなければ海外旅行にも行きたかったが、とりあえずGo Toで沖縄や都心ホテル滞在を楽しんだ。

 そうして半年が経過すると、さすがに少し飽き気味になってくる。それだけ元気が戻ってきたということでもあり、それ自体は素晴らしい。

 ただ働くにしても、54歳という年齢はかなり微妙だ。日本企業は55歳の一次定年があり、40代以上に希望退職者を募る企業も少なくない。つまり年齢による「足切り」ラインに引っかかり、就職活動は厳しい。

 そこで個人事業主として活動するため、ブログ、YouTube、小説執筆などをやってみる。特に小説は書いてみたかったが、勤め人の頃は疲れていて、そんな元気や創造力はなかった。いざ書いてみるとストーリーは妄想のように次々と浮かぶのだが、書いていて楽しいかと言えば、思ったほど常に楽しいわけではない。これは意外だった。考えてみると、有名な小説家の本を読んでいても、著者がわくわくして書いていると想像できるシーンと、つなぎのために努力して書いている部分があることに気づく。

 いずれにせよ仕事、あるいは仕事にしようすることをやっていくと、かなりまじめな作業が必要になる。結果として、やっていて100%楽しいと感じるわけではない。そのあたりが、ディズニーランド、野球観戦、グルメ、旅行、買い物といったレジャーとの違いだろう。

 では資格取得の勉強はといえば、TOEICは楽勝だと思っていたが甘かった。2016年から新形式になり、年々難易度が高まっている。それに加えて、自分自身の問題として今は仕事をしていないので、当然ながら英語を使った仕事もしていない。英語を使った仕事をしていると、微妙なニュアンスを含んだメール、複雑な内容の書類、面倒臭い事務処理など、TOEICをより複雑化した作業を日々やるので、仕事=TOEICの高地トレーニングになっていた、と今更ながら気づく。

 このため英語を使った仕事をしていない状態で全問正解を目指すとなると、とにかく問題集をたくさん買い込んで数をこなすしかない。これまではお金をもらって勉強していたのに、今では問題集を買うなんてお金がもったいないな、と感じてしまう。

 とりあえず今のスコアは980点で、満点の990点を取る意味がどれだけあるのか。人事関係者は「ない」と言うが、個人事業主としてやって行くとなると「TOEIC満点」というインパクトはあると思う。実際、この10点の差を埋めるのは、思ったよりもかなり大変だ。山頂に近くなるほど坂道がきつくなるのと似ているのかもしれない。ただ過去問をやっていても、95%以上は簡単な問題なので、そうした問題を解く意味はあまり感じられない。

 まあとにかく、やや飽き気味になってきた自粛生活で旅行にも行けないなか、ゲーム感覚で頂点を目指すことはヒマつぶしにはなる。本当のゲームをしているより、少しは生産的かもしれない。

2021年2月17日水曜日

ネコ動画を分析する

 もちまる日記というYouTubeのネコ動画チャンネルの勢いがすごい。

 縞模様のスコティッシュフォールド・もちまると一人暮らしの20代男性の生活を描いたものだ。最初の頃は「ねこべや」のまねが目立っていたが、最近ではネコと飼い主との同性愛ともいうべき親密さをアピールする独自ネタが受けている。

 Noxinfluencerで調べてみると、もちまる日記の推定年収は2億円。すでにチャンネル登録者数でねこべやを抜いて、60万人に迫っている。妬みもあるのか、5ちゃんねるでアンチ・もちまる日記の人々が批判的な分析やネガティブなコメントも多数寄せている。生活感のないスタジオ部屋を借りてネコを閉じ込め、カメラで追いかけまわして撮影し金儲けをしている、と。

 一方のねこべやは推定年収3000万円。また、垂れ耳のスコティッシュフォールドの母ネコ(つむ)の出産や子育てを描く「つむチャンネル」は2000万円となっている。

 どの動画のネコも飼い主になついている様子がかわいい。ネコカフェにいちげんさんとして行くのとは、別次元の体験だろう。

 自分もネコを飼って動画をアップするしかないとも思う。だが次の瞬間、ブログのペンネームでネコを名乗るほど、自分自身がネコのようだと認識している。マイペースで睡眠時間が長い。スピーカーやカーテン、ソファをボロボロにされ、下の世話をしたり、睡眠や勉強の中断をされるのは耐えられない。

 おそらくこう考える人が結構いるので、カワイイところだけ見られるネコ動画が受けているのだろう。

2021年2月9日火曜日

コロナ自粛 約1年の感想

 昨年3月にテレワークを開始、自粛生活になって1年近くになる。

 あの頃は「夏には収束するのでは」とも言われ、この時期を乗り切ろうとオンライン飲み会、各地を結んだ音楽家によるオンラインコンサート、書評リレー、小さい頃の写真のシェアなどが流行った。

 だが第二波、第三波、変異株の発生など予期せぬ展開となり、自粛疲れも限界に近づいている。

 緊急事態宣言でガラガラになった列車で旅やグルメを楽しみ、SNSで写真をアップしている知人もいる。人間いつ死ぬかわからないし、気持ちはわかる。

 だが地方ではコロナ差別が半端ないらしい。うわさで聞いた話では、長野県から東京に遊びに行き、地元に戻って感染がわかった人の家のドアには、「コロナ感染者は出ていけ!」といった内容の貼り紙を近所の人に貼られたという。

 どこまで本当なのかわからないが、水俣病を思い出した。まだ水俣病の原因がわかっていなかった頃、水俣市では突如として全身麻痺になった人が似たような差別を受け、村八分にされた。

 こういった社会的背景があるため、日本ではコロナ感染を「自己責任」と思う人の割合が他国と比べて突出して高い。

 昨年秋に感染状況が落ち着いたころ、私はGo Toトラベルで沖縄や都心ホテルの滞在を楽しむことができた。医療従事者の方は職場の方針でずっと旅行を禁止されており、はるかに自分は恵まれている。

 それでも近所の散歩もだんだん飽きてくるし、もっと別の気分転換をしたい。

 せめて妄想で行きたいところへ行き、やりたいことをやろうと小説を書き始めた。ジャーナリストの知人から、"Writing a novel is the most liberating and enjoyable experience"と聞いていたからだ。

 そこで小説の中で、かつて住んでいたロンドンのアパートに住み、なつかしい街で買い物や散歩を楽しみ、あの思い出しても腹が立つ許せない悪党はコロナに感染して死んだことにした。世の中のサスペンス小説の目的は、著者が妄想の中で憎たらしい人物を抹殺することなのかもしれない。

 ストーリーのネタのためにいろいろと調べていると、驚くような事実にも出くわす。

 さらにSFの書き方の参考にするために、Micheal Crichtonの小説"Prey"を読んでいくと、ええっ、これはコロナじゃないか?と思えてくる。ちなみにCrichtonは5回もの結婚歴があり、悪性リンパ腫のため66歳で他界した。

 ただ、そろそろ妄想やオンラインの世界を抜け出し、カラオケ大会、食事会、海外旅行などを楽しみたいのだが。。